【選手名鑑】ソフトバンク選手多すぎ問題と「始球式背番号」のフリーダムを愛でる

カネシゲタカシ

ソフトバンク育成選手のオスーナ。堂々たる体格の最年少15歳が球団最大の背番号を背負う 【イラスト:カネシゲタカシ】

「3ケタの背番号」に注目してみた

 先日、2023年シーズン版に更新されたスポーツナビの選手名鑑は、背番号順にズラリと選手が掲載されている。そのなかで、やたらと縦スクロールに時間がかかるのがソフトバンクと巨人。背番号3ケタの育成選手が並外れて多いからだ。
 では、どれぐらい多いのか。スポナビ選手名鑑を使って球団別の所属選手数を調べると、やはりソフトバンクが「121人」と突出している。次点は巨人の「104人」。

球団別の所属選手数 【2023年1月23日時点】

 育成選手だけをみると、ソフトバンクが「54人」、巨人が「47人」。両球団が育成に力を入れているのは間違いない。だが巨人は支配下登録枠に十分余裕があるにも関わらず、梶谷隆幸など実績十分なリハビリ組を育成に落としている。本来の趣旨で育成枠をフル活用しているのはソフトバンクといえよう。

今年のプロ野球の「最大背番号」は?

 当然、ソフトバンクは育成選手を表わす「3ケタの背番号」もギッシリと埋まっている。最大番号はドミニカ出身のホセ・オスーナ外野手で「173番」。2007年3月27日生まれの15歳(!)ということで先日の入団会見も注目を集めた。球団史上最年少選手が最も大きい番号を背負う。ちなみにオスーナくんは身長185センチ、体重82キロ。どんな重い番号もラクラク背負えそうだ。

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 では今年のプロ野球の最大背番号が「173」かというと、答えはNO。昨秋の育成ドラフト3位、中日・樋口正修の「213」が最大だ。これは中日が育成枠の背番号を200番台からと決めていることによる(100番台はスタッフが着用)。そんなわけで過去に現役選手がつけた最大背番号も中日・福敬登の「234」となる。これは2018年にケガで支配下から育成契約に移行した際、「34」から「234」に変更したもの。半年後には支配下に復帰し、ふたたび「34」となって現在に至る。

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 それにしても恐ろしいのはソフトバンクだ。昨年2月1日の時点でソフトバンクの育成選手は「38人」。今年は現時点で「54人」。4軍制がスタートするにせよ、1年で16人も増えている。いずれ「プロ野球選手の2人に1人がソフトバンク」となり、親会社の携帯シェアを超えるかもしれない。

背番号も増大し“電光掲示”仕様に……読み飛ばして結構です 【イラスト:カネシゲタカシ】

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著者プロフィール

1975年生まれの漫画家・コラムニスト。大阪府出身。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にてデビュー。現在は『週刊アサヒ芸能』(徳間書店)等に連載を持つほか、テレビ・ラジオ・トークイベントに出演するなど活動範囲を拡大中。元よしもと芸人。著書・共著は『みんなの あるあるプロ野球』(講談社)、『野球大喜利 ザ・グレート』(徳間書店)、『ベイスたん』(KADOKAWA)など。

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