連載:WBCプール展望&ライバル国分析

【WBCプールD展望】優勝候補・ドミニカ共和国を筆頭に強豪国がひしめき合う最激戦区に

データスタジアム株式会社

イスラエル

戦績
2006 年:不参加
2009 年:不参加
2013 年:予選敗退
2017 年:2次ラウンド敗退

【画像提供:データスタジアム株式会社】

 近年、国際大会で頭角を現しつつあるイスラエル。予選が新設された第3回大会では、本大会進出を懸けた試合でスペインに敗れて惜しくも敗退となった。前回の第4回大会では、予選の激闘を制して本大会に初出場。開幕戦となった韓国との試合では、延長戦をものにし、大会初となる白星を手にした。勢いそのままに全勝で1次ラウンドを突破すると、2次ラウンドのキューバ戦でも大金星を収めている。オランダと日本には敗れてしまったものの、初出場ながら台風の目として確かな実力を示した。

 今大会は東京五輪で代表選手としてプレーしたI.キンズラー氏が監督に就任。2017年にはアメリカ代表の選手として優勝に貢献するなど、国際舞台の経験も豊富な指揮官だ。今大会では決勝ラウンド進出を目指し、強豪のカリブ勢に挑む。

ニカラグア

戦績
2006 年:不参加
2009 年:不参加
2013 年:予選敗退
2017 年:予選敗退

【画像提供:データスタジアム株式会社】

 野球が国技ともいわれるほど国内での競技人気が高いニカラグア。世界ランキングではイスラエルを上回る17位につけるが、今大会が初めての出場となる。2022年9月にパナマシティで行われた予選の2回戦で、第3回大会で初出場を果たしたブラジルに1-4で敗北。敗者復活1回戦へと駒を進めると、パキスタン戦では12-0で大勝、続く2回戦では初参加となったアルゼンチンに6-5で勝利を収めた。本大会出場を懸けたブラジルとの再戦では、初回に適時打などで2点を先制すると、そのままリードを守りきって、悲願の本大会出場を決めた。

 予選のメンバーは、主にニカラグアの国内リーグでプレーする選手で構成された。本大会からはメジャーで活躍する J.ロアイシガ(ヤンキース)らも加わる見込みだが、有力選手は数少ない状況だ。チームで一致団結して総力戦を演じ、母国に熱狂を届けたい。

プール展望

 決勝ラウンドの舞台となるフロリダのローンデポ・パークで行われるプールD。投打に強力なタレントをそろえるドミニカ共和国は、優勝候補の筆頭に挙げられる存在である。ただし、本プールは強豪国がひしめき合っており、1次ラウンドから激しい争いが予想される。プエルトリコは過去4大会すべてで1次ラウンドを突破。前回大会の2次ラウンドではドミニカ共和国から勝利を収めるなど、確かな地力を備える有力候補。大物メジャーリーガーをそろえるベネズエラは、初戦で激突するドミニカ共和国相手に勝利を収めるようだと勢い付く可能性があるだろう。そして、前回大会で躍進を遂げたイスラエルは、今大会でも波乱を巻き起こせるか。初の本大会出場を果たしたニカラグアにとっては、厳しい戦いが予想されるが爪痕を残したいところだ。

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