選手権後に「出世」した各大会の筆頭格は? 直近5年では現横浜FMの角田涼太朗か
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大学進学を決断して注目度が下がった角田
この試合、前橋育英の守備の要としてピッチに立っていたのが角田涼太朗だ。身長181センチの高さと正確無比な左足のキックを持つ角田は、前年の第95回大会にも2年生CBとして出場。決勝まで勝ち進んだが、ここでは青森山田に0-5の大敗を喫していた。屈辱から1年を経て、見事にリベンジを果たした格好だ。
当時、角田はU-18日本代表に名を連ね、かつ希少価値の高い左利きのCBでもあったため、プロのスカウトの間では知られた存在だった。実際、3年次の春の段階でJ2の2クラブから正式オファーも届いていた。しかし本人は、「高卒でプロの世界で戦っていくビジョンが明確に見えなかった。特にCBという経験と知識が必要とされるポジションで、すぐにプロに行くことが本当に正解なのかと考えた」と悩んだ末に、筑波大への進学を選択する。
「大学の4年間で、ただサッカーをプレーするだけではなく、客観的な分析力や基礎的な知識を身につけた上でプロになりたい」
将来を冷静に見据えて下した決断に後悔は一切なかったが、しかし当時、1つだけ悔しかった思いがあるという。
「プロ入りが決まっている選手は大会前の取材も多かったし、大会が始まってからも常に取り上げられていた。僕も高卒でプロ入りを選んでいたらそうなっていたわけで、大学進学を決断したことで注目されなくなった悔しさはあります」
実力的には大会トップクラスの選手だったことは間違いない。しかし、「高卒プロ」という分かりやすい看板がなかったことで、そこまで角田がフィーチャーされることはなかった。
それでも筑波大進学後はすぐさま頭角を現し、1年次から左SB、ボランチ、CBの3つのポジションをハイレベルにこなす。そして、大学4年の春にJ1の4クラブ、J2の1クラブから正式オファーを受けると、その年の夏に当初の予定を半年前倒しして、激しい争奪戦を制した横浜F・マリノスに加入。プロ2年目の22年シーズンはレギュラーこそ掴めなかったが、J1を制したチームにあってCBとしてリーグ戦18試合に出場(うちスタメンは12試合)を果たした。来季はクラブでのレギュラー定着はもちろん、その先にあるA代表入りも十分に狙えるポテンシャルを秘めている。
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