ヤクルト優勝の確率がグッと高まる条件 飯田哲也、真中満、全てのOBが期待する選手は…
90年代にヤクルト黄金時代を築いた野村克也氏(左)。これから黄金期を築こうとする高津監督(右)は、「野村野球」をどのように受け継いでいるのか 【写真は共同】
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「高津野球」と「野村野球」の類似点、相違点とは?
飯田 現役時代は、バラエティー番組で明るく歌を歌ったりしていたけど、監督になって最初の年、2020年に最下位となったことで、よりシビアになったし、2年目の去年は我慢強く、自分の意志を貫こうという気持ちの強さを感じましたね。
真中 僕らOBのように、周りからいろいろな意見が飛び交うことがあっても、本人の考えはまったくブレない。そんな監督だと思いますね。たとえば、かたくなに「四番・村上」を代えようとしないし、投手起用に関しても「中継ぎには3連投はさせない」「今日はこのピッチャーは使わない」とか、自分の決めたことを絶対に変えない。ある意味では頑固な監督だと思います。
飯田 普段はとにかく明るくてみんなを楽しませるタイプなのに、試合になると全然違う。現役時代からそういう一面はあったけど、今も変わらないですね。
真中 現役時代の高津さんを知っている人からすれば、「監督・高津臣吾」は、マウンド上の高津さんの姿と重なりますね。現役時代の高津さんはマウンドではスイッチが入るけど、それ以外はオフにして、すごくメリハリがありました。今もそうなのかもしれないけど、監督となってからはスイッチが入っている時間が長くなったと思います。
――高津監督は常々、「野村克也監督を尊敬している」と話しています。飯田さんも、真中さんも野村監督の下でプレーをしていますが、采配やたたずまいなどに「野村野球」の影響は感じられますか?
飯田 基本的には「野村野球」だと思いますね。しっかりと送る場面では犠牲バントを選択したり、凡打でも何とかランナーを進めようとしたり、細かい点を徹底するところは「野村野球」じゃないですかね。
真中 僕としては、もちろん「野村野球」の影響もあるとは思うんですけど、逆に野村さんとの違いが印象的ですね。たとえば、攻撃に関しては野村監督よりも動きが多いというか、ヒットエンドラン、ランエンドヒット、もちろんスチールも含めて、野村さんよりもアクションが多い監督だと思います。逆に投手継投に関しては野村監督よりも我慢強いかな?
――たとえば、「真中監督」としては「ここは交代だ」という場面でも、高津監督はあえて動かない。そんな感じなんですか?
真中 そうですね。試合を見ていて、「あぁ、まだ変えないのか。まだ引っ張るのか?」と思うケースはありますね。一方で、試合終盤の早め早めの守備固め、僅差を逃げ切るというスタンスは野村監督らしい気がします。
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