ロコ・ソラーレが駆け抜けた五輪シーズン 吉田知那美が重視する「楽しむ」の精神
北京五輪で銀メダルを獲得し、地元・常呂での日本選手権で凱旋を果たすロコ・ソラーレ。サード・吉田知那美の胸中に迫った 【写真は共同】
吉田夕梨花―鈴木夕湖―吉田知那美―藤沢五月という不動のオーダーに加え、フィフスの石崎琴美が脇を固まるという北京五輪と同じ陣容で大会に臨むロコ・ソラーレ。地元・アドヴィックス常呂カーリングホールでの開催ということもあり、凱旋の様相を呈する今大会にどんな心境で臨むのか。「今シーズンお疲れさまと言い合って互いを称えたい」と語るサード・吉田知那美に、大会への意気込みや北京五輪後の日々について聞いた。
北京五輪の準優勝で持ち帰った「悔しさ」
北京五輪では快進撃を見せたロコ・ソラーレだったが、英国に負けたことで銀メダルとともに「悔しさ」を持ち帰った 【写真は共同】
やはりアイスリーディングの部分です。北京五輪では今まで経験したことのないアイスコンディションでプレーする中で、その日のアイスの状況だけをシンプルに考えて、アイスリーディングとコミュニケーションをしてきました。五輪という大舞台でアイスリーディングの重要性を改めて学べたのは、チームとしても大きなプラスだと思います。
――ロコ・ソラーレにとって今シーズンは長丁場の戦いでした。昨年9月(北海道稚内市)の五輪代表決定戦、12月の五輪最終予選(オランダ・レーワルデン)、2月の北京五輪本番。そして、日本選手権に向けて4回目のピークを作っています。そのあたりの難しさについては?
私たちが4年間で積み重ねたカーリングのエネルギーを北京五輪でかなり費やしてしまったのは事実ですね。五輪後のミーティングで日本選手権を含むシーズン終盤に向けて「何をモチベーションにするべきか」という意見もチーム内で挙がりました。
でも同時に北京五輪の決勝では、英国に敗れて悔しい思いをしました。その「おかげ」というのもおかしいんですけれど、負けたことでちゃんと悔しさも持って帰ることができましたね。練習も五輪前にしていたものを見直し、「五輪の改訂版」として取り組むことができて良かったと思います。
――4月に参加したワールドツアーのグランドスラム、プレーヤーズチャンピオンシップ(カナダ・トロント)でまた世界に挑戦できたのもチームとして大きかったのでしょうか?
そうですね。その時にJDコーチ(ジェームス・ダグラス・リンドナショナル)から「カーリングは試合に向けてシリアスにエネルギーを捧げること、プレーする楽しさを蓄えていくこと。その2つの作業がないと、長くは続けられないし強さを保つこともできない」という話があって、それはすごい納得しました。
――そのプレーヤーズチャンピオンシップはテレビ朝日がCSではありますが、日本のメディアとして初めて中継をしてくれました。
これまでは一部の選手しか知らない世界だったものが、ファンの人にも知ってもらえたのはすごく嬉しい出来事でした。グランドスラムを1大会通して見てもらうとカーリングのいろいろなことが分かるので、またそういうチャンスがあればいいなと思います。
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