日本カーリング選手権 戦力ランキング

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 日本カーリング選手権が5月21日からアドヴィックス常呂カーリングホールで開催される。

 北京五輪で銀メダルを獲得し、日本列島を熱狂の渦に巻き込んだロコ・ソラーレを筆頭に国内トップカーラーたちがしのぎを削る。実力伯仲の戦いをより楽しむべく、男女各チームの戦力を数値化。男女上位5チームを6つの項目別(各項目5点満点)で採点し、合計得点をランキング形式で紹介する。

※ランキング上位と寸評コラムはスポーツナビアプリでご覧いただけます
※スマホ、アプリの項目は横にスクロール。なおアプリでは項目ごとに並び替えもできます

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解説

男子1位:コンサドーレ

ディフェンディングチャンピオンのコンサドーレ。新布陣で4連覇を狙う【写真は共同】

 世界4位の実績を持つディフェンディングチャンピオン。主戦であった松村雄太がTM軽井沢に移籍したため、新布陣で4連覇を狙う。阿部晋也がリードでスキップ、セカンドに相田晃輔、サードに清水徹郎、フィニッシュは谷田康真の仕事となった。
 
 ショットの精度、スイープの技術、日本選手権での経験とどれもトップクラス。新レギュラーとなったセカンドの相田が不安視されるきらいはあるが、元々ユース五輪代表に選出されるなど、下地となる技術は十分に備えた有望株だ。前後のショットがつながれば4連覇への視界はクリアになるだろう。

男子2位:常呂ジュニア

 ジュニア世代ながら初出場で準優勝という前回大会の大躍進から1年。国内トップチームとしての地位を固めつつある。「どの相手とも打ち合うことができる」という攻撃的なカーリングは選手間でも評判で、男女や世代を飛び越えて常に練習試合の依頼が殺到している。試合勘を維持している点は大きな武器になるだろう。コンサドーレの4連覇を阻む対抗馬の1番手となってくる。
 
 直前でのメンバー変更はどうしても不安要素になるが、スクランブル出場の中原亜星の実弟、中原太亜(とあ)も世代トップクラスの技術を持ったカーラーだ。彼がシンデレラボーイ的存在になれば初戴冠の可能性は十分だ。

男子3位:SC軽井沢クラブ

山口剛史(写真)のスイープを最大限に活かす狙いもあり、オーダーを入れ替えたSC軽井沢クラブ。若手とベテランが融合した非常にバランスの取れたチームだ【写真は共同】

 北京五輪への夢が絶たれた前回大会を終え、スキップに当時19歳の栁澤李空を抜擢。山口剛史のスイープを最大限に活かす狙いもあり、オーダーを入れ替えた。
 
 リードに経験豊富な小泉聡を置き、セカンドとしての15歳の山本遵が加入。バックエンドは山口と栁澤が務める。激戦の中部選手権で優勝するなどチームは上向き状態にある。若い栁澤と山本を含む4人編成での長丁場という点がネックになるが、若手とベテランが融合しアイスリーディングに成功すれば、最終日までプレーするチームの1つとなるだろう。

男子3位:札幌国際大学

 フォルティウスの吉村紗也香、富士急の石垣真央といったトップカーラーを輩出してきたカーリング界の名門が、悲願の日本選手権初優勝を狙う。平均年齢は20代前半とまだ若いチームながら、青木豪は2018年に優勝、青木と荻原功暉、鎌田渓の3選手は2019年に3位入賞を経験。日本選手権での経験が豊富な点も強みだ。

 特にフォースの青木は複数のテイクやランバックといったテイク系のショットの精度が高く、1投で盤面をひっくり返す破壊力と決定力は今大会の見どころの1つだ。同世代の常呂ジュニアとの次世代対決にも熱視線が注がれる。

男子5位:ワイルドカード枠

 北海道ブロック2位の北見協会(KiT CURLING CLUB)、中部ブロック2位の長野県CA(Ignites長野)などワイルドカード枠を勝ち取るであろうチームが5番手の有力候補に挙げられる。

 平昌五輪代表(当時はSC軽井沢クラブ所属)の平田洸介をフォースに据える北見協会は、昨シーズンは北海道選手権3位、今シーズンは準優勝と一定の成績を残している。平田とサード臼井槙吾が組む器用さを備えたバックエンドはドローもテイクも苦にしない。大崩れしない堅実なカーリングを展開するだろう。

 長野県CAのスキップ清水芳郎はコンサドーレの清水徹郎の実弟。ジュニア時代から日本選手権に出場しており、2013年の日本選手権ではSC軽井沢クラブの一員として優勝も経験している。中部ブロックでは両角友佑擁するTMKaruizawaを破っているので、その勢いでワイルドカード枠に名乗りをあげたい。

著者プロフィール

竹田聡一郎
1979 年神奈川県出身。2004 年にフリーランスのライターとなりサッカーを中心にスポーツ全般の取材と執筆を重ね、著書には『BBB ビーサン!! 15 万円ぽっちワールドフットボール観戦旅』『日々是蹴球』(講談社)がある。 カーリングは2010 年バンクーバー五輪に挑む「チーム青森」をきっかけに、歴代の日本代表チームを追い、取材歴も10 年を超えた。

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