連載:女子バスケがいまアツイ!! 〜歴史的シーズンのクライマックスを堪能する〜

躍進・富士通トリオによる本音トーク 東京五輪での経験とファイナル進出を支えたもの

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篠崎(上)、宮澤(左)、オコエ(右)の3人での本音トークは終始和やかな雰囲気で行われた 【スポーツナビ】

 トヨタ自動車の2連覇で幕を閉じた今季のWリーグにおいて、目を引いたのが富士通レッドウェーブの躍進だ。レギュラーシーズンはコロナの影響もあって5位だったが、プレーオフではライバルを次々と下し、6年ぶりのファイナル進出。ファイナルで敗れたものの、東京五輪での女子日本代表準優勝を受けて女子バスケの注目度が高まった中で、多くのファンを引きつける試合を展開した。
 ここでは、チームの軸である篠崎澪、宮澤夕貴、オコエ桃仁花が展開した熱きトークの様子をお届けする。前編では、今季の戦いぶりについて振り返ってもらった(取材日/4月25日、取材・構成/三上太)。

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チームに変化をもたらした宮澤、中村の加入

今シーズンENEOSから加入した宮澤(右)らがチームに変化をもたらした 【写真:アフロスポーツ】

――今シーズン、まずはレギュラーシーズンの戦いを振り返っていただけますか。

篠崎 今までで一番取りこぼしがないシーズンで、しっかり勝ち続けられた印象がありました。移籍してきた選手もいる中で一緒にチーム練習をした時間が短くて、自分たちの中でしっくりきていない部分もあったんですけど、それでも勝ち続けられたのは今までにないレッドウェーブの成長だったのかなというのはありますね。

オコエ オリンピックのシーズンでもあったので、全員がそろう機会が全然なかったですね。でも、やっぱりアースさん(宮澤)とニニさん(中村優花)が入ってきたことによってコミュニケーションがすごく増えて、練習中から上の方たちに引っ張っていただいたので、あまり時間がかからず自然とチームの輪ができて、ファイナルまで行けたんじゃないかなって思います。

宮澤 富士通に入って感じたのは、ENEOSと比べると練習中の声が少なかったことです。自分は声を出すタイプですけど、富士通のバスケットもまだよくわかっていない状態でこれを言っていいのか、これは正しいのかもわからない状態でした。でも、それを言わないでいいバスケットにつながるとは思えないし、レギュラーシーズンが最後じゃなくて、プレーオフで優勝するためにやっていたので。自分が間違っていても、とりあえず思ったこととか、ここはこうしたほうがいいですかとか、そういうのはシィさん(篠崎澪)、ルイさん(町田瑠唯)筆頭に、富士通のバスケットがわかっている人に聞いたり、コミュニケーションをとるようにはしていました。

――シーズン中に町田選手と話す機会がありましたが、今までは町田選手と篠崎選手の2人で話し合いながら何シーズンもやってきたけど、そこに宮澤選手が入ってきたことで、町田選手は「すごくしっくりきた」と言っていました。宮澤選手が入ってきたことについて、篠崎選手はどう感じていますか?

篠崎 私もルイもしゃべるのがあまり得意じゃないので、アース(宮澤)はプレー面もそうですし、チームをまとめてくれる声もすごく出してくれて。例えば、いい練習ができなかったら「これじゃあダメだよ」という声だったり、こうしよう、ああしようということをみんなに向かって発信してくれたので、それは見習わなきゃなと思いました。だから本当に助かりましたし、そういった声を出してくれることによって、私やルイも他の選手に声をかけたりコミュニケーションをとることが増えたと思うので、本当にいいお手本でした(笑)。
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