連載:堀米雄斗「いままでとこれから」

堀米雄斗、五輪最後の滑りは「あ、乗れちゃった」 普段なら失敗の“不思議な感覚”

堀米雄斗
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7月25日、オリンピック当日

五輪で金メダルを獲得した堀米。金メダルは彼に多くの事をもたらした 【写真:松尾/アフロスポーツ】

 25日オリンピック当日。この日も朝6時くらいの出発だった。僕は朝ご飯をきちんと食べたい派だけど、この日は時間がなく朝ご飯を食べることができなかった。

 パークにあるバナナやサンドイッチを食べて過ごし、いつもとは違うコンディションで午前9時過ぎ、男子ストリートの予選が始まった。

 決勝にいけるのは20人中8人。予選では手堅く決められるトリックで挑みたいところだけど、ほかの選手が高度な技を連発。絶対王者のナイジャがフィーチャーされがちだけど、本当にどの選手も上手くて、誰が勝ってもおかしくない状況だった。

 手堅いトリックばかりを決めて予選落ちするのは最悪なので、ベストトリックの2本目で得意技を出し、それが見事決まった。

 9.00点を獲れたけど、その次の3、4、5本目は失敗。上手く乗れずに焦りがあるなか、ほかの選手が滑るごとにだんだんと順位が下がっていき、不安を感じていた。

 しかしなんとか予選は6位で通過することができ、「あとは自分がいままでやってきたことをやるだけ。やってやるぞ」と決勝に向けて覚悟を決めた。
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