Bリーグ月間MVP特集

琉球のドウェイン・エバンスが2月度月間MVP受賞 シックスマンながら平均ダブルダブルの活躍

大島和人

2月の「月間MVP」を受賞した琉球ゴールデンキングスのドウェイン・エバンス。ハイレベルな活躍で好調のチームを支えた 【(C)B.LEAGUE】

 Bリーグは月間MVPに相当する「B.LEAGUE Monthly MVP by 日本郵便」を、昨シーズンからファン投票で選んでいる。琉球ゴールデンキングスのドウェイン・エバンス選手が2022年2月の受賞者となった。

 今季の琉球は東地区も含めてB1の最高勝率を記録し、11月から3月にかけてB1の連勝記録も更新した。12月には同じく琉球のアレン・ダーラムが同賞を受賞している。

 エバンスはアメリカ生まれの30歳で、201センチ・104キロのオールラウンドプレーヤー。ドイツ、イタリアでのプレーを経て2020-21シーズンから琉球でプレーしている。3番(スモールフォワード)と4番(パワーフォワード)が主戦場で、ドライブにシュート、リバウンドとすべてがハイレベル。アスリート性が高く、守備のハードワークも見せる。

 2月は代表戦のあった関係で3試合のみだったが、エバンスは2試合でダブルダブルを達成。1試合平均20.3得点10.7リバウンドと素晴らしいスタッツを残した。今回は琉球の好調を支える彼が、取材に応じてくれた。

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シックスマンでの起用で結果を残す

――2022年2月の「B.LEAGUE Monthly MVP by 日本郵便」受賞、おめでとうございます。まず感想をお願いします。

 2月の月間MVPをいただけて、うれしく思っています。これは個人の賞でなく、チームメートの存在があってのものなので、チームメートにもすごく感謝しています。

――琉球ゴールデンキングスは3月途中まで20連勝と驚異的な戦いを見せていました。チームとエバンス選手が好調の要因は何ですか?

“いい人たち”が一緒に集まってプレーしていることが大事だと思います。ディフェンスをハードに行い、オフェンスはボールをチームメートとシェアする……。この2つのコンビネーションがそろうと、最強の状態になります。コーチングスタッフもいい方たちがそろっていますね。

――今季の琉球はガードの並里成選手や岸本隆一選手から、フォワードのエバンス選手やアレン・ダーラム選手まで、打開力のあるハンドラーがそろっています。そういう選手たちがしっかりボールをシェアして、スムーズにボールを動かすオフェンスが強みです。それが実現している理由を教えてください。

 確かに最初からいいタレントがそろっているチームだと思います。その中で能力が高いだけでなく、あえてボールをシェアしようというマインドを持った選手が多いので、うまく機能しているのでしょう。岸本や並里、今村(佳太)といったビジョンの広い選手がそろっているので、それも今のパフォーマンスを支えている部分だと思います。

 あとコミュニケーションは特に大事にしている部分です。オン・ザ・コートでも、オフ・ザ・コートでも、普段からそこを強調しています。例えば、ディフェンスならば誰がヘルプにいくか、その後のリカバリーをどうするのかを強調してやり取りしますよね。それがケミストリーを高めて、戦術的な部分以外も含めて一つのチームになるという結果に影響していると感じています。

――琉球はビッグラインアップとスモールラインアップを両方使いますし、いろいろな強みを持つチームです。エバンス選手がその中から一つ、特別な強みを選ぶとするなら何ですか?

 本当にどのラインアップも良くて、試合ごとに相手によって必要なものも変わってきます。なかなか「これがベスト」と選ぶのは難しいですけど、結果的にしっかり走ってみんなでボールをシェアできて、ディフェンスも頑張れて……という流れになった時が一番楽しいですね。

――桶谷大ヘッドコーチはどういうコーチですか?

“コーチダイ”は本当に素晴らしいコーチです。いろいろなことを教えてくれて、チームに必要なプレーを入れてくれて、時には必要なことを思い切って言ってくれる。いろいろな角度でアプローチして、必要なアクションをしてくれるコーチです。

――普段のエバンス選手はスタートから起用されていますが、2月の3試合はベンチスタートから登場して結果を残しました。

 スターターでも、ベンチでも、どちらの場合でもチームにいい影響を与えられることには自信があります。それはチームが自分に何を求めているのか、チームに足りないものは何かを把握して、自分が果たすという意味です。

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著者プロフィール

1976年に神奈川県で出生し、育ちは埼玉。現在は東京都北区に在住する。早稲田大在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れ、世界中のスポーツと接する機会を得た。卒業後は損害保険会社、調査会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。取材対象はバスケットボールやサッカー、野球、ラグビー、ハンドボールと幅広い。2021年1月『B.LEAGUE誕生 日本スポーツビジネス秘史』を上梓。

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