藤田慶和(埼玉WK)×岸岡智樹(S東京ベイ) リーグワン注目選手対談「後世に語り継がれる開幕戦を」

ライトハウス

藤田慶和(左)と岸岡智樹は共に早稲田大時代に主力選手として活躍。対談中は交流が始まったのが約1年半前とは思えないほど、息の合った掛け合いを見せた 【スポーツナビ】

 日本ラグビーが新たなステージに突入する。2022年1月7日、幾多の名勝負を繰り広げたトップリーグに代わり、より進化した新リーグ『NTTジャパンラグビー リーグワン2022』が開幕。記念すべき船出を飾るのは、ともに初代王者候補の埼玉パナソニックワイルドナイツ(埼玉WK)とクボタスピアーズ船橋・東京ベイ(S東京ベイ)の2チームだ。目前に迫った注目カードを前に、藤田慶和と岸岡智樹が新リーグの魅力、開幕戦の見どころを余すところなく語り尽くす。

もう一度、W杯の熱を取り戻す

――新リーグの開幕戦が目前に迫ってきました。

岸岡智樹(以下、岸岡) 開幕に向けてチームもいろいろな発信をしてきましたし、合宿等々でチームの結束力も高まっています。SNSなどでもファンの方の声をたくさんいただくので、自分もファンの方と同じように気持ちが盛り上がっています。

藤田慶和(以下、藤田) すごくいい準備ができましたし、クラブハウスが新しくなって練習場に応援に来てくださる方も多くて、リーグワンの注目度の高さを肌で実感しているところです。

――新リーグの構想をお聞きになったときに、率直にどのような感想を持たれましたか?

藤田 ラグビーもプロ化されていくんだなというのが第一印象で、これから野球、サッカーのようにメジャー競技のひとつになっていくという感覚がありました。

――おふたりはSNSでの発信など、ラグビーの普及にすごく熱心な印象があります。

岸岡 慶和さんのYouTubeとかもそうですけど、反応をくださる方がいることによって我々もモチベーションになりますので、お互いがウィンウィンと言いますか。楽しんでやらせてもらっています。2019年のワールドカップ(W杯)でラグビーが普及した面もあると思うんですけど、昨年からのコロナで少し熱が落ち着いた部分もあります。リーグワンが始まるにあたって、そういった熱をもう一度取り戻したいという気持ちもありますし、熱をつなぎ止める役割になれたかどうかは分かりませんが、ラグビースクールなど子どもたちが現役選手と触れ合える場もつくったりしてきました。

藤田 僕個人としてはもう一度熱を取り戻すという意識を持って、東京五輪の7人制ラグビーにも臨みました。コロナ禍で少し熱が冷めた部分があるかもしれませんが、まだW杯の印象は植え付けられていると思います。リーグワンの開幕でその熱がまた蘇ってくると思いますので、すごくポジティブな気持ちで開幕戦までの日々を過ごしています。

――スター選手を多く抱えるワイルドナイツは、影響力という意味でも重要な役割を担っているチームだと思います。

藤田 試合会場でも試合以外で楽しむことができる雰囲気やイベントを企画していけば、もっと盛りあがると思いますね。野球で言うなら東北楽天ゴールデンイーグルスなどは球場がテーマパークみたいで、行くだけで楽しそう、東北を訪れるなら行ってみたいと思わせる球場じゃないですか。そういう雰囲気づくりをもっとしていけば、ラグビーを知らない人でも「熊谷なら近いから行ってみよう」という方も増えるんじゃないかと思います。せっかくホスト&ビジターの制度もあるので、それを有効活用できればいいですね。

――ワイルドナイツのアンバサダーに福岡堅樹さんが就任されたというニュースもありました。

藤田 いろいろ発信してもらいましょうか(笑)。アンバサダーと100メートル走とか、イベントとして面白そうですよね。ラグビーを知らない方にとって80分は長いと思いますので、そのハードルを低くするためにも違うところも楽しめるような場をつくりたいと思います。

リーグワンは野球とサッカーを足したようなリーグ

藤田は7人制ラグビー日本代表に選出され、東京五輪に出場した 【Getty Images】

――「あなたの街から、世界最高をつくろう」というコンセプトがあるように、野球、サッカーのような地域密着もリーグの大きなテーマとなっています。

藤田 ワイルドナイツだと埼玉県や熊谷市と協力して、リーグ、そしてチームをつくり上げるという形です。先ほどお話しした新しいクラブハウスもそうですが、熊谷からラグビーを発信しようという流れも強いですし、新しい試みとして面白いですよね。

――リーグワンという新リーグをかみ砕いて説明するとすれば、どのような言葉になるでしょうか?

藤田 シンプルにラグビーの日本最高峰のリーグです。リーグワンを見ればラグビーをもっと理解できて面白くなると思いますし、サッカーで言えばクリスティアーノ・ロナウド級のスーパースターもプレーします。そのあたりも楽しみにしてほしいですね。

岸岡 日本人選手も日本最高峰の選手ですし、外国人選手もワールドクラスの選手がたくさんリーグワンでプレーします。言い換えれば、そういったワールドクラスの選手たちが認めているラグビー市場ということです。「どういうリーグ?」とよく聞かれますが、サッカーで言うならJリーグのように3部制で行われていて、野球で言うならセ・リーグとパ・リーグに分かれていて(DIVISION1はカンファレンス制)、交流戦のような試合もあるので、「野球とサッカーを足したようなリーグです」という伝え方をしています。

藤田 いいね、それ。分かりやすい(笑)。

――記念すべき新リーグ開幕戦のカードが、ワイルドナイツとスピアーズの一戦となりました。

岸岡 ワイルドナイツさんは前年の(トップリーグ)王者でもありますし、すごくタイトな試合と言いますか、緊迫した状況で行われると思います。我々は史上初のベスト4ということで昨シーズンの結果を喜ぶ部分もありましたけど、再びチャレンジャーの気持ちを持って新リーグの初代王者になるべくシーズンに向けて動いてきました。開幕戦を担当させていただけるのはチームとしても個人としても誇らしいことですので、それに見合った試合内容を展開したいと思います。

藤田 ワイルドナイツは堅いディフェンスからターンオーバーをして一気にトライまで持っていくというのが特長のチームなので、そういったラグビーをどれだけお見せすることができるか。お客さんに楽しんでいただいた上で、勝利をつかめれば最高ですよね。ただスピアーズはすごく強くなっていますし、優勝を狙えるチームのひとつです。これまで開幕戦で何回か試合をしたことがあって、なんとか勝ててはいるんですけど、すごく苦しめられているので気を抜けないです。

――藤田選手は7人制から15人制に戻りますが、そのあたりはいかがでしょうか?

藤田 最初は時間が長いなとか、人が多いなと思いました(笑)。でも、いまはワイルドナイツの戦術をしっかり理解した上でプレーできています。楽しみな気持ちしかないですね。

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