プロ野球ドラフト史「全12球団“当たり年”ランキング」

球団史上最高のドラフト・ソフトバンク編 柳田、千賀、甲斐の2010年を超えるのは?

間淳
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いまや球界を代表するスター選手となった柳田(写真右)は、10年のドラフト組。彼を強く推したのが、当時の担当スカウトで、87年ドラフトで自身も2位指名を受けた若井基安だった 【写真は共同】

 南海、ダイエー、ソフトバンクと親会社が変わりながら、その歴史を築いてきたホークス。昨シーズンまで4年連続日本一に輝くなど、隆盛を誇る現在の福岡ソフトバンクホークスに至るまで、どのようなドラフトを経てきたのだろうか。スポーツ紙での記者時代からパ・リーグを中心に追ってきた間淳氏に、ホークスのドラフトの当たり年を、5つ厳選してもらった。

5位 1994年のドラフト

当初は駒澤大への進学を表明していた城島(写真左から2番目)を、ホークスが1位で強行指名。打てて守れる球界を代表する捕手へと育て上げた 【写真は共同】

[指名選手一覧]
1位:城島健司(捕手/別府大附高)
2位:斉藤貢(投手/プリンスホテル)
3位:本間満(内野手/駒澤大)
4位:藤井将雄(投手/日産自動車九州)

 1位指名の城島健司は「打てる捕手」としてダイエーホークスの黄金期を支え、球界を代表する捕手となった。2001年から5年連続で20本塁打以上を記録。特に、阪神を倒して日本一になった03年は打率.330、34本塁打、119打点と打線の核となり、最優秀選手に選ばれている。

 また、02年には5割を超えるなど常にリーグトップクラスの盗塁阻止率を誇り、さらに工藤公康から学んだ配球術を駆使して、守備においても不可欠な存在だった。
06年には捕手として日本人初のメジャーリーガーに。1年目からシアトル・マリナーズの正捕手を務め、打率.291、18本塁打、76打点の好成績を残している。捕手主導の日本的なリードが合わないこともあって、メジャーでのプレーは4年で終わったが、それでも歴史の新たな1ページを開いたのは間違いない。

 この年のドラフトでは、4位指名の藤井将雄もファンには忘れられない選手の1人だ。勝利の方程式の一角を担い、99年には26ホールドで最多ホールドのタイトルも獲得したが、しかしその翌年に病気によって31歳で早逝。背番号「15」は球団の準永久欠番となっている。
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著者プロフィール

1980年2月14日、新潟県出身。スポーツ紙、テレビ局勤務を経て独立。スポーツ紙ではヤンキースや楽天を担当した。現在はスポーツを中心としたライティングや、マネージメント業を行っている。

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