連載:夏の甲子園を沸かせたあの球児はいま

皮肉にも「甲子園での成功体験」が早大進学後の吉永健太朗を苦しめた

平尾類
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現在はJR東日本の社員として、駅構内の『みどりの窓口』に勤務する吉永さん。早大、そして社会人野球時代の苦悩を明かしてくれた 【平尾類】

 2011年夏、日大三高のエースとして甲子園優勝投手となった吉永健太朗さん。思い描いたとおりに抑えるその投球術は、野球ファンを魅了。誰もが認める「高校生ナンバーワン投手」は、もちろんプロの評価も高かったが、彼は早稲田大に進学する。4年後はドラフトの目玉となり、1位競合は間違いない――。多くの者がそんな未来を予想していただろう。しかし、それは現実のものとはならず、プロ入りも叶わなかった。吉永さんを苦しめたのは、皮肉にも「甲子園での成功体験」だった。
 

順風満帆に見えた1年時から“異変”が起きていた

早大に入学して間もない春のリーグ戦で、最多タイの4勝、防御率1位と申し分ない成績を収め、ベストナインに選出。しかし本人は、すでにこの頃から「まずい」と思っていたという 【写真は共同】

 早稲田大では華々しいデビューを飾る。1年春からリーグ戦に登板し、43回1/3を投げて4勝0敗、防御率1.25で優勝に大きく貢献。最優秀防御率投手となった。6月の全日本大学選手権でも、決勝・亜細亜大戦で7回無失点の快投を見せて優勝に導くなど、2勝をマークして最優秀選手に輝く。順風満帆に見えたが、しかし、当の吉永は焦りを感じていた。ある“異変”が起きていたからだ。
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著者プロフィール

平尾類

1980年4月10日、神奈川県横浜市生まれ。スポーツ新聞に勤務していた当時はDeNA、巨人、ヤクルト、西武の担当記者を歴任。現在はライター、アスリートのマネジメント業などの活動をしている。

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