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澤村が語る日米のコーチングの違い
「どちらが良いか悪いかではなく…」

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ア・リーグ東地区で首位を走るレッドソックスで澤村拓一(右)は、しびれる場面でマウンドを任され活躍している。
ア・リーグ東地区で首位を走るレッドソックスで澤村拓一(右)は、しびれる場面でマウンドを任され活躍している。【Photo by Rich von Biberstein/Icon Sportswire via Getty Images】

 強豪球団がひしめくア・リーグ東地区で首位を走るレッドソックス(7月9日現在)。澤村拓一はそんなチームで、しびれる場面のマウンドを任されている。


 前回のインタビューでは、その活躍の背景にコーチ陣による前向きな声がけがあることを明かしてくれた。コーチングは日本スポーツ界にとって最も論ずべきテーマのひとつであり、同時に大きな“課題”でもある。澤村の新鮮な目に、日米の違いはどう映っているのだろうか。

首脳陣との関係

――メジャーでは監督の在り方が日本とは違うと聞きますが、そう感じることはありますか。


 まず大前提として、「アメリカと日本のどちらがいいか悪いか」という話ではないことをお伝えしておきます。優劣を議論すべきではないです。アメリカにはアメリカ、日本には日本の良さがある。それを大前提として、あくまで「違い」という視点でお話します。あと、アメリカといっても僕はレッドソックスしか知らないので、レッドソックスの話とさせてください。


 日本では、監督、コーチ、選手という上下関係がありますよね。年功序列という文化の中で、やはり選手よりも監督・コーチがパワーを持っている。これはプロ野球に限らず一般社会でも同じだと思います。社長が組織の中では絶対的な存在で、その次に役員の人たちが権力を持ち、社員がいちばん下。一方で、レッドソックスでは圧倒的に選手がいちばん上。選手がやりやすい環境を監督・コーチが作っている。選手を守るためだったら、監督たちは退場を恐れずにどんどん出ていきます。


――となると、選手と首脳陣の距離感は、日本に比べるとだいぶ近いのでしょうか。


 めちゃくちゃ近いですよ。選手より監督のほうが偉いという雰囲気が一切ないので、選手たちが監督に話しかける時も「What's up?」みたいな感じです。日本では礼儀正しく「おはようございます」って頭下げますよね。これもどちらがいいということではなく、首脳陣との距離感は日米の大きな違いの一つだと思います。


――レッドソックスの選手同士の上下関係はどうでしょう。


 選手同士も対等ですよ。何十億ももらっている選手でも、みんなに接する態度は同じ。年俸をたくさんもらっているから偉いとかはないですね。お互いに敬意を持った関係です。そもそも野球選手だからといって偉くもなんともないと思っています。

岡田真理

1978年、静岡県生まれ。立教大学文学部卒業。プロアスリートのマネージャーを経てフリーライターに。『週刊ベースボール』『読む野球』『現代ビジネス』『パ・リーグ インサイト』などでアスリートのインタビュー記事やスポーツ関連のコラムを執筆。2014年にNPO法人ベースボール・レジェンド・ファウンデーションを設立し、プロ野球選手や球団の慈善活動をサポートしている。

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