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「I’LL SHOW YOU」デリック・ローズ自伝
名将から多くを学んだ、ローズの大学時代
失意のNCAAファイナルから得た教訓

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第4回

カル(右)の下でプレイするのは最高だったと語るローズ。名将の元で多くを学んだ
カル(右)の下でプレイするのは最高だったと語るローズ。名将の元で多くを学んだ【Getty Images】

 大学には少ししかいなかったけれど、間違いなく多くを学んだ。メンフィス大での時間は最高だった。すばらしいシーズン、すばらしいチームメイトたち、そしてカル(ジョン・カリパリHCの愛称)。それに初めて一人で生活するという状況を、しっかりと責任持って全うすることができたことが誇らしかった。一学期を乗り越える必要があって、僕はしっかりと勉強して必要な成績を残すことができた。問題を起こすこともなく、時間を守り、いるべき場所にいた。授業に出て、スポーツに没頭した。大したことないように聞こえるとは思うけれど、僕にとっては大きなことだったんだ。いつも体育館にいた。そのおかげで、問題に巻き込まれるような状況を避けることができた。

 僕が入学する前に、選手やチームメイトがバーでけんかを起こすことが何度かあった。南部の街だからね。それを受けてカルが声明を出した。ニュースに出演し、もしチームの誰かが問題を起こしているのを見かけたらメールで教えてくれと話したんだ。クラブなんかにいるのを見たらMySpace(2000年代半ばにアメリカを中心に人気を博したソーシャルネットワーキングサービス)に連絡をくれって。当時ツイッターはまだできたばかりだったからね。どちらにせよ選手たちが遊びに行くときは川を渡ってミシシッピ州の方に出ていくから、カルがメンフィス(ミシシッピ州に隣接するテネシー州の主要都市の一つ)のローカルニュースで何を発言しても関係なかったのだけれど。とにかくカルは、選手たちに常に正しい行動をすることを求めていた。


 そこで僕の中では三つのGが鍵になった。女(Girls)、体育館(Gym)、試合(Games)。これを念頭におけば問題は避けられる。そもそもあまり出かけたりするタイプじゃないんだけどね。だからこそ、のちにメディアでそういう風に叩かれるのは変な感じだった。一番辛かったのは、世間が僕の名前を叩きまくっているときに、家族といることだった。家族は僕がどういう人間なのか分かっている。僕がアグレッシブなタイプではないということも。そこで僕が徹底的に批判されているのを見て、彼らも傷ついていた。誰もそういうことは考慮しない。シカゴで怒りが出てしまったのもそれが理由だと思う。自分自身の弁護だけではなく、家族も守らないといけないという気持ちにさせられたのは、納得がいかなかった。


 メンフィス大に話を戻すと、あれは本当に特別な時間、特別なシーズンだった。出だしから26勝0敗で全米一位になったんだ。小さな学校で、誰も予想していない中で、我々は圧倒的だった。ビッグゲームでも勝つことができていた。ニューヨークではOJ・メイヨ相手に延長の末に勝利した。とにかく覚えているのは、チームの調子がとても良かったことだ。プレイする全ての試合で負ける気がしなかったし、カルがチームを完璧に指揮していると感じていた。


 カルは選手たちのモチベーションを上げることに長けていて、選手のみんなはお金が大好きだということを知っていた。だから試合を通してカルは「チャリーン、チャリーン!」と叫んでいた。僕のドラフト順位やロッタリーに関して言えば、トーナメント(NCAA男子バスケットボールトーナメント)でもし決勝戦までに負けていたら、僕は全体一位になっていなかったと思っている。おそらくマイケル・ビーズリーが一位になっていただろう。でもトーナメントに辿り着いてから、カルはさらに僕のモチベーションを上げてきたんだ。


 トーナメント開始前に、彼は僕を部屋に呼んだ。僕がどう感じているかとか、普通の会話をしていたと思ったら突然、「いいか、君がいつも通りのプレイをしてくれないと勝てるチャンスは無い」と言ってきたんだ。


 つまり彼が言いたかったのは、AAU(高校時代に所属していたアマチュアスポーツだんたフィス大に話を戻すと、あれは本当に特別な時間、特別なシーズンだった。出だしから26勝0敗で全米一位になったんだ。小さな学校で、誰も予想していない中で、我々は圧倒的だった。ビッグゲームでも勝つことができていた。ニューヨークではOJ・メイヨ相手に延長の末に勝利した。とにかく覚えているのは、チームの調子がとても良かったことだ。プレイする全ての試合で負ける気がしなかったし、カルがチームを完璧に指揮していると感じていた。

デリック・ローズ、サム・スミス

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