“最後のホンダ”はタイトル獲得できる F1専門メディアがひいき目抜きで予想
ドライバーズ&コンストラクターズ王者も
ホンダPUを搭載するアルファタウリもテストで好記録をマーク。ホンダPUの性能の高さが分かる 【Photo by Peter Fox/Getty Images】
F1ラストイヤーとなるホンダ陣営の意気込みはものすごい。1年前倒しで投入したと言われる新骨格のエンジンは、開幕前のプレシーズンテストからノートラブルで、高いパフォーマンスを見せた。新骨格のエンジンは当然、馬力アップを見越しての耐久性、信頼性向上を狙っていることは間違いなく、レッドブルだけでなくアルファタウリが速さを見せていることからも、今年のホンダF1製パワーユニット(PU)のパフォーマンスの高さがうかがい知れる。
目標でありライバルでもあるメルセデスも当然、昨年からPUをアップデートさせていることは間違いないが、クルマとのトータルパッケージでプレシーズンテストではレッドブルが最もまとまっていると見えた。また、フェルスタッペンだけでなく新しくレッドブルに加わったセルジオ・ペレスのレースでの強さ、確実ポイントを稼いでくる能力を勘案すると、レッドブル・ホンダの年間コンストラクターズチャンピオンが見えてくる。
今年はフェラーリもPUが好調のようで復活の気配を見せ、昨年車体の評判が良かったマクラーレンが今年からメルセデス製PUを搭載することから、上位争いは昨年以上にし烈になるだろうが、その猛者たちの中をレッドブル・ホンダが突き抜ける姿を期待したい。
レッドブル、アルファタウリ躍進の年に
レッドブルが今季タイトル争いを演じることは確かだろう。ドライバーズラインナップもフェルスタッペン、ペレスの組み合わせになり、競争力を備えている。
2021年型マシンRB16Bはプレシーズンテストを見た限り、昨季見られた不安定な部分が改善されているようにも思える。その点は本メディアに寄稿しているモータースポーツジャーナリスト、『DAZN』の解説でもおなじみ小倉茂徳氏も好印象とのこと。
そして昨季のコンストラクターズ7位であるアルファタウリについても、新型AT02を駆るピエール・ガスリー、角田裕毅は中団グループでも上を争う位置にいるのではないかと。
プレシーズンテストは今季3日間だけだったということもあり、開幕後の勢力図を推測するのは例年以上に難しい部分もあるが、ホンダの最新パワーユニットRA621Hが素晴らしいアップデートを成し遂げたことは確かだと思われる。
そういう意味で、ホンダのラストイヤーとなる2021シーズンはレッドブル、アルファタウリにとって躍進の年になるのではないかと大いに期待している。