スポーツナビ公式YouTubeチャンネルの特別企画として、赤星憲広氏と井端弘和氏の初対談が実現した。2000年代プロ野球の中心選手としてしのぎを削り合った2人が、「監督」をテーマに名将たちとの知られざるエピソードを惜しみなく披露。そして亜細亜大学の1学年差の先輩・後輩として、当時の思い出話にも花を咲かせた。濃密な90分を、全9回に分けてお届け！（12月の毎週火曜・金曜に公開）

　第3回からは、いよいよ監督にまつわるトークがスタート。まずは、2人をプロの世界に導いたと言っても過言ではない、野村克也監督について語る。

　なお本記事は、動画では編集の都合で割愛されたトークも含めた完全版として掲載する。

赤星　というわけで先日、スポーツナビで「プロ野球ファンが選ぶ、好きな監督ランキング」という企画が行われたのですが、1位がですね、野村（克也）監督。2位が星野（仙一）監督、3位が落合（博満）監督という結果になりました。見事に、僕と井端さんがお世話になった監督が並んでいます。

井端　みんな名将って言われる監督だよね。

赤星　そうですね。僕は阪神で野村さん、星野さんの下でプレーして、井端さんは中日で星野さん、落合さんの下でプレーされています。

井端　けどね、野村さんとは一緒にやってないんだけど、プロ入る前、中学生のときに野村さんにはお世話になって。

赤星　野球チームか何かですかね？

井端　そう、（野村監督が関わる少年）野球チームの、隣の野球チームに入ってたのよ。

赤星　井端さんがですか？

井端　そうそう。で、いろいろあってそのチームを中学3年の時に辞めたんだけど……。で、夏以降ぐらいかな。家の方に電話がかかってきて、野村さんから。

赤星　ほう！

井端　その時、ちょうどヤクルトの監督をやられていて。で、「高校行って野球やるのか？」って言われて。「家の近所（の高校）で野球やります」って言ったら、「じゃあ、堀越（高校に）入れ」って言われて。

赤星　へぇ！

井端　それがもう年末ぐらい、12月に差し掛かったぐらいで。もうチャンスっていうか、堀越がどういう高校かも分かんないけど……まあ、野村さんに言われたら行くしかないでしょ。

赤星　確かに（笑）。普通、断りづらいですよね。

井端　それですぐ「行きます」って言ったのよ。一応「家族と相談して」とは言ったんだけど、次の日ぐらいに「堀越にお世話になります」って電話した時に、（当時）ピッチャーだったけど、なぜかピッチャーをやめて「お前、ショートやれ」って言われたの。

赤星　野村さんに？