連載:著名人たちの「偏愛フットボール」 我が愛しのプレミアクラブを語り尽くす!

例年以上にジャイアントキリングが続発 混戦模様のプレミアリーグ序盤戦を総括

YOJI-GEN
 10月下旬からスタートした連載「著名人たちの“偏愛フットボール”〜我が愛しのプレミアクラブを語り尽くす」は、第6回の声優・白井悠介さんの回をもって終了した。クイズ王の伊沢拓司さん、日向坂46の影山優佳さん、人気YouTuber「東海オンエア」のりょうさんら、各界の著名人がそれぞれ推しクラブの魅力を存分に語ってくれたが、彼らが熱狂するプレミアリーグは今季、かつてないほどの大混戦となっている。連載に登場していただいた方々のコメントも織り交ぜながら、今季序盤戦を総まとめしてみた。

序盤戦を大いに盛り上げる「非ビッグ6」

波乱のシーズンを予感させたのが、昇格組のリーズが王者リバプールを追い詰めた開幕戦。「非ビッグ6」の健闘が光る一方で、リバプールは故障者続出に頭を悩ませる 【Getty Images】

 2020-21シーズンのプレミアリーグは、予測のできないスリリングな試合展開がとにかく多く、ジャイアントキリングもすでに何度となく起きている。ピッチ上で繰り広げられているのは、例年以上にエキサイティングなフットボールだ。

 意外性に満ちたそんな序盤戦を盛り上げているのが、エバートン、レスター、アストン・ビラ、サウサンプトン、リーズの「非ビッグ6」。新戦力のハメス・ロドリゲスが瞬く間にフィットしたエバートンが開幕4連勝とロケットスタートに成功すれば、レスターがマンチェスター・シティに、アストン・ビラがリバプールにそれぞれ大勝を飾って驚きを提供。昨季にダニー・イングスがエースとして覚醒したサウサンプトンは、出だしでつまずいたが持ち直し、3節以降は5勝2分け1敗と躍進を続けている。

 そして、縦志向の強い攻撃的なスタイルで話題をさらっているのが昇格組のリーズだ。戦術家として知られるマルセロ・ビエルサ監督率いるチームは、格上のリバプール(1節/3-4)やシティ(4節/1-1)を相手にも一歩も引かず、アグレッシブかつスペクタクルなフットボールで互角に渡り合ってみせた。フィールドプレーヤー全員が状況に応じてフレキシブルにポジションを変える高度な戦術を、見事に機能させている鬼才ビエルサのリーズは、今季のプレミアリーグで最も注目すべきチームのひとつだろう。

 そんなリーズを熱烈に推すのが、アイドルながら専門家顔負けのサッカー通として知られる日向坂46のメンバー、影山優佳さんだ。とりわけビエルサ監督については、「世界最高峰の戦術家」と、まさにぞっこん。ここにきて開幕当初の勢いにやや陰りも見られるが、チームのポテンシャルを信じる影山さんは、こうエールを送る。

「リーズはまだまだ上を目指せるクラブ。これからビッグクラブをガンガン倒していくためには、ビエルサ監督の采配や斬新なアイデアが不可欠だと思っています。チームと私たちファンを行けるところまで連れて行ってほしいですね」

王者リバプールを抑えて首位に立つのは

就任2年目のモウリーニョ監督の下、ソリッドな戦いで首位戦線をリードするのがトッテナム。とりわけケインとソン・フンミンのホットラインは強烈だ 【Getty Images】

 一方、明暗が分かれつつあるのが優勝候補のビッグ6。連覇を狙う王者リバプールは、新型コロナウイルスに感染した得点源のサディオ・マネと守護神アリソンを欠いた4節アストン・ビラ戦で2-7という歴史的大敗を喫したものの、新戦力ディオゴ・ジョッタのブレークなどもあってそのダメージを引きずらず、10節を終えて6勝3分け1敗の2位につける。

 そのリバプールを抑えて首位に立つのが、ジョゼ・モウリーニョ監督の下、ハードワークをベースとするソリッドなスタイルで勝ち点を積み重ねているトッテナム・ホットスパーだ。けん引車は、ハリー・ケインとソン・フンミンの黄金ペア。フィニッシャーとしてはもちろん、高精度のラストパスでチャンスメーカーとしても機能するケイン以上に強烈なインパクトを放っているのが、推進力のあるドリブルと抜群の決定力を武器にチーム最多の9ゴールをマークしているソン・フンミンだ。7ゴールはケインからのアシストと、文字通りホットラインを形成する。

 東大卒のクイズ王で、スパーズ・ファンとして知られる伊沢拓司さんも、ケインとソン・フンミンのコンビを絶賛する1人だ。

「ケインが1列下がってきたときのゲームメイクが、以前よりもはるかにうまくなりましたね。かつてのクリスティアン・エリクセン(現インテル)がやっていたような役割もできているので、すごく攻撃に厚みがある。そして彼が下りてきてできたスペースを、ソン・フンミンが十二分に活用しています」
 伊沢さん、そして同じくスパーズ・ファンの声優、濱野大輝さんがそろって熱望するのが、やはりタイトルだ。濱野さんはこう言って期待を寄せる。

「モウリーニョと言えば“2年目”ですからね。残念ながらスパーズはタイトルが獲れないことを日本でも海外でも揶揄(やゆ)されてきましたから、今季、ぜひ1つは獲ってほしい」

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