連載:著名人たちの「偏愛フットボール」 我が愛しのプレミアクラブを語り尽くす!

例年以上にジャイアントキリングが続発 混戦模様のプレミアリーグ序盤戦を総括

YOJI-GEN

小さくない驚きはシティの足踏み

ここまでチームトップの4ゴールを挙げているヴェルナーをはじめ、新戦力がフィットしているチェルシー。3節以降は無敗をキープし、一気に3位にまで浮上した 【Getty Images】

 大型補強で話題をさらったチェルシーも、悪くないスタートを切った。開幕3試合で計6失点を喫した不安定な守備をフランク・ランパード監督が早い段階で修正し、4節以降は4勝3分け。一気に3位まで浮上した。逸材カイ・ハベルツの起用法については、依然としてベストソリューションを模索中ながら、着実にプレゼンスを高めているFWティモ・ヴェルナー、怪我から復帰後は自慢の左足で立て続けに決定機を演出しているMFハキム・ジイェフら、注目の新戦力が躍動している。

 そんなチェルシーに「ヒール役の魅力」を感じているという、人気YouTubeグループ「東海オンエア」のメンバー、りょうさんも、序盤戦の好調を受けてテンションが上がっているようだ。

「優勝はまだ無理かなって思ったんですけど、今季のプレミアはかなり混戦ですよね。チェルシーにもワンチャンあるんじゃないかと」
 ビッグ6はそのチェルシーまでが「明」で、マンチェスター勢とアーセナルが「暗」に分類されるだろう。

 なかなかエンジンがかからないユナイテッドとシティは、延期となった開幕節の1試合が未消化とはいえ、勝点16の前者が9位、勝点15の後者が11位と中位に沈んだままだ。なかでも小さくない驚きはシティの足踏みで、直近のバーンリー戦(11月28日)こそ5-0で大勝したものの、それまでの8試合でわずか10得点と、自慢の攻撃陣に例年のような迫力がない。

流れの中からゴールを奪えないアーセナル

そろって中位に沈むシティ、アーセナルの両チームで深刻なのが、攻撃陣の不振。なかでもアーセナルの総得点10は、リーグで下から4番目の成績だ 【Getty Images】

 パフォーマンスが安定しないのがアーセナルだ。昨季途中(19年12月)に就任したミケル・アルテタ監督は、ボールと地域を支配して主導権を握る攻撃的なスタイルを標榜し、その完成度は着実に高まっている。とはいえ成長段階で課題も多く、5節以降はわずか2ゴールと攻撃陣が急ブレーキ。直近6試合は流れの中から一度もネットを揺らせていない。3バックを採用する守備はまずまず安定しているだけに、やはり得点力アップが喫緊の課題だ。

「CL圏内に絶対に戻ります、なんて簡単に宣言できないシーズン」と、女優でアーセナル・サポーターの笹木かおりさんも、難しいシーズンになることを覚悟する。ただそれでも、熱狂的なグーナー(アーセナルファンの愛称)として知られる彼女は信じている。

「良くないときでも勝ち切れるチームになってきたので、試合を重ねながら熟成していきそうだなって。やっぱりCLに戻りたいです(笑)」
 序盤戦で主役を演じたレスターやエバートン、アストン・ビラが勢いを失いつつある現状を踏まえれば、今後の覇権争いはトッテナム、リバプール、チェルシーが中心となって展開されていくはずだ。

 ただ、2位につけるとはいえ厳しい現実に直面しているのがリバプール。CBのレギュラーであるフィルジル・ファン・ダイクとジョー・ゴメスがそろって重傷を負い、長期離脱を余儀なくされてしまったからだ。ともにシーズン中の復帰が微妙な情勢で、長丁場を戦い抜けるかどうか。

 筋金入りのレッズ・ファン、声優の白井悠介さんも、「いまのチーム状態は最悪に近い」と心配する1人だ。

「ぜひ連覇していただきたい、黄金期を築いてもらいたい」

 そんな白井さんを含めたリバプール・サポーターの願いは届くのか。その意味でも、冬の移籍マーケットが重要な意味を持ってきそうだ。

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