連載:プロ野球日本シリーズ 熱戦の系譜

V4狙うソフトバンクに巨人雪辱なるか 開幕直前、日本シリーズ2020の展望は?

鷲田康
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11月21日に開幕する日本シリーズ。4連覇を狙うソフトバンクと、リーグ連覇を果たした巨人という昨年と同じ顔合わせとなった 【写真は共同】

 プロ野球最高峰の戦い「日本シリーズ」がいよいよ明日11月21日に開幕する。4連覇を狙う福岡ソフトバンクに、巨人は雪辱を果たすことができるのか。両チームの戦力を分析するとともに、シリーズを左右する3つのポイントを紹介する。

下馬評は層の厚いソフトバンク

松田(右)、柳田(中央)をはじめ、経験豊富な選手が多くいるソフトバンクは勝ち方を知っているのが最大の強みといえる 【写真は共同】

「我々は惨敗した。その事実だけはしっかりと心に刻み込まなければならない」

 2月1日のキャンプスタートにあたって巨人・原辰徳監督が選手に伝えた言葉だ。
 4年ぶりのリーグ制覇を果たし巨人にとって昨年の唯一、しかし最大の屈辱として残ったのが日本シリーズだった。王者・ソフトバンクに挑んだが4連敗というまさかの結果で跳ね返された。その分厚く、強大な壁に今年も挑むときが来たのである。

 一方、3年連続で日本一になっているものの、2018年と19年はリーグ2位からの逆転勝利。そんなソフトバンクにとっては、リーグ制覇と日本一のダブル達成という大きな使命がかかるシリーズでもある。

 まさに両チームが「球界の盟主」の座をかけて激突する戦いのゴングが、いよいよ11月21日に京セラドームで響き渡ることになる。

 下馬評は圧倒的にソフトバンクだ。
 10月以降はクライマックスシリーズ(CS)を含め27勝6敗1分と圧倒的な強さと勢いがある。
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著者プロフィール

1957年埼玉県生まれ。慶應義塾大学卒業後、報知新聞社入社。91年オフから巨人キャップとして93年の長嶋監督復帰、松井秀喜の入団などを取材。2003年に独立。日米を問わず野球の面白さを現場から伝え続け、雑誌、新聞で活躍。著書に『ホームラン術』『松井秀喜の言葉』『10・8 巨人VS.中日 史上最高の決戦』『長嶋茂雄 最後の日。1974.10.14』などがある。

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