即戦力となる「社会人・独立L野手」は? 敏腕スカウトが注目する3人のプレーヤー
定評のある向山基生(NTT東日本)だが、何か一つ、抜きんでるアピールポイントがほしいようだ 【写真は共同】
第4回は、「社会人・独立リーグ野手」編。プロ野球の世界で通用する即戦力として補強したいのが「社会人・独立リーグ野手」。失敗が許されないだけにプロのスカウトはより鋭く目を光らせる。その中で、スカウト実績が豊富な苑田・米村の両氏の目に留まったのはどの選手だろうか。
向山基生(NTT東日本/184cm、88kg、右右)
お父さんの向山隆康さんは社会人野球の熊谷組で活躍し、都市対抗準優勝にも貢献した選手。その当時も私はスカウトをしていて、実は、向山選手を獲得したいと思っていたんです。結果的には縁がなく指名には至らなかったのですが、とても良い選手だったのを覚えています。
その息子の向山選手、パワーも肩もお父さんに負けていないですし、バッティングの勝負強さもある良い選手です。あとは、抜群に突出したところを何か一つものにしてほしいですね。そうはいっても、やはり、良いものをいろいろと持っている選手なので、注目はしています。
米村スカウト「ガムシャラさを見せてくれるとなお良い」
肩が強く、無難に守備をこなせる外野手。スイングも力強くて、少し不器用なところもありますが、良いバッティングをしています。野球が好きで、プロに行きたい気持ちも強いようですが、もう少しアピールするというか、本気だというところを見せてくれるともっと良いですね。
例えば、どんな打球であっても、ファーストまで全力で走るとか、外野の守備につくときに、全力じゃなくても8割ぐらいの力で走っていくとか。そういう点が向山選手はもう少しな気がするので、結果が出ないときこそ、ガムシャラさをこっちにも見せてくれたらいいなと。そういうのが見えたら、「お、プロに来ても本気でやってくれそうだな」と思って、獲得したくなるんです。
逢沢崚介(トヨタ自動車/175cm、81kg、左左)
明治大でプレーしていたときから見ていますが、芯でとらえるのがうまく、良い打球を飛ばしますね。打球が伸びる。チャンスに強いのも良い。球界を見渡すと、明治大出身の選手は卒業後に成長する選手が多いです。うちも、野村祐輔、上本崇司、森下暢仁が活躍してくれています。逢沢選手もそういう意味でも期待して見ています。
米村スカウト「プロに行ってもきっちり仕事をするバッターに」
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