石橋貴明が衝撃を受けた“怪物”江川卓 「バットにボールが当たらないんだよ!」
多くのプロ野球選手を輩出してきた名門・帝京高校野球部出身の石橋貴明 【水上俊介】
衝撃を受けた作新学院・江川卓
ベスト3ですか、非常に難しいですねぇ。うーん……、順位を付けるのは本当に難しい。夏の甲子園で一番古い記憶としてあるのが、原辰徳監督(巨人)のお父さん(故・原貢監督)が、東海大相模で優勝した大会なんです。
――1970年、タカさんが9歳のときですね。
その翌年は、アンダースローの大塚(喜代美)投手を擁して、桐蔭学園が初優勝。このあたりから、甲子園を見るようになっていくんですけど、「最も強烈なインパクトを与えたのは誰なんだ?」となると、真っ先に思い浮かぶのが江川卓さんです。僕の6つ上なので、江川さんが高校3年生のときに、僕は小学校6年生。それはもう強烈でしたね。
――テレビで見ていたんですか?
僕の兄貴(帝京高校出身)が、江川さんのひとつ上で高校野球をやっていて、「おまえ、江川卓を見ておけよ」と言っていたんです。2年夏の栃木大会でノーヒットノーランや完全試合を達成するも、準決勝で小山高校にサヨナラ負け。秋は全試合無失点で、関東大会優勝。「とにかくすごいピッチャーだ」と。でも当時は、今のように簡単に映像を見られる時代ではないので、「江川卓、ノーヒットノーラン!」という記事を見ても、どんなピッチャーでどんな球を投げるのか分からない。だから、映像で初めて見るのは甲子園でした。
――映像をすぐには見られないからこそ、ワクワク感があったのでしょうね。
最大のインパクトは、夏ではなく春の北陽戦でした。たしか開会式直後の試合で、2回ぐらいまでバットにボールが当たらないんです。初めてファウルが飛んで、甲子園がどよめいた。当時は木製バットですけど、「バットに当たらない」というだけで、江川さんの怪物ぶりがわかりますよね。北陽も「西日本ナンバー1」と呼ばれるほどの力があったんですけど、江川さんはモノが違う。スピードガンがあったら、何キロ出ていたのかな。
続きはスポーツナビ公式アプリ(無料)で読むことができます。
- アプリケーションはiPhoneとiPod touch、またはAndroidでご利用いただけます。
- Apple、Appleのロゴ、App Store、iPodのロゴ、iTunesは、米国および他国のApple Inc.の登録商標です。
- iPhone、iPod touchはApple Inc.の商標です。
- iPhone商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。
- Android、Androidロゴ、Google Play、Google Playロゴは、Google Inc.の商標または登録商標です。
- 前へ
- 1
- 2
- 次へ
1/2ページ