ツアー再開で見せた米ゴルフ界の“本気” ウッズらのチャリティー活動が世論変えた
PGAツアー再開初戦となる「チャールズ・シュワブチャレンジ」に世界トップ5が顔を揃(そろ)えた。予選Rではマキロイ(写真左)とケプカ(写真右)が直接対決 【Getty Images】
予選Rではマキロイとケプカが直接対決
特に1位のマキロイと3位のケプカは昨年秋より、コース外での“舌戦”を繰り広げるほどのライバル関係。2人の直接対決が多くのファンを熱狂させることは間違いない。また、世界4位のトーマスは、リッキー・ファウラー、ジョーダン・スピースと同組。公私ともに仲が良い人気の若手3人の組み合わせにも、大きな注目が集まりそうだ。
さらに、メジャー5勝のフィル・ミケルソン、昨年の全米オープン覇者であるゲーリー・ウッドランドと前年の覇者であるケビン・ナを組み合わせるなど見所は満載。再開初戦は無観客試合となるが、テレビやネットのみでどのように盛り上げていくかを意識した組み合わせとなった。
PGAツアーの新型コロナウイルス対策
ところがPGAツアーは本気だった。新型コロナウイルスの検査キットを大量に用意する計画や、選手やキャディの移動のためにチャーター機を用意するなどの対策を次々と発表。また、選手にはツアー側から37ページに渡る新型コロナウイルスに関する安全対策のプランが提示された。「PGAツアーは、安全な環境でプレーするために必要な予防策を講じた」とメディアのインタビューでマキロイが話すなど、多くの選手が評価した。
一方で新型コロナウイルスにまだ不安を持つ選手も少なくない。世界ランク6位のアダム・スコットは、再開後も当面は出場を回避することを表明。松山英樹も日本を発つ前に不安を口にしており、米国入りしたが再開初戦の出場を見送った。また、世界が注目するタイガー・ウッズも再開初戦でのエントリーは行わなかった。未知の部分が多いウイルスなだけに、PGAツアーにはさらなる徹底した対策が望まれる。