服部勇馬と「本気」で挑んだマラソン 東京五輪代表につながる最初の一歩
第8回
2019年9月に行われたMGCで2位に入り、東京五輪マラソン代表に内定している服部勇馬 【写真は共同】
服部勇馬、服部弾馬、口町亮、櫻岡駿の4人で、奄美大島で特別に合宿を行いました。
2月には、当時3年生だった勇馬が東京マラソンに出場する予定でした。箱根駅伝の2区で区間賞を取った後だったので、注目を集めていましたが、結局は右のアキレス腱を痛めて欠場しました。
欠場を決めていたにもかかわらず、記者会見を設けましたが、とてもやりにくいものですし、できればやりたくはないものです。こういった経験を後に活かしてほしいです。
翌2016年2月の東京マラソンがリオ五輪の選考レースであることを考えれば、その前に一度経験しておきたかったのが本音ですが、ケガはどうにもならないので、1年後を目指して前を向きました。
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11月の全日本大学駅伝は、青山学院大が優勝候補筆頭とみられていました。私が就任して以降、2位が4度ありましたが、どうしても勝てなかった大会でした。特に、2011年から4連覇を達成した駒澤大は本当に強かったです。
私と同じ福島県出身の大先輩である大八木弘明監督は駅伝だけ勝てばいいのではなく、実業団選手と勝負できるようなレベルに上げていかなくてはならないという意識を常に持っておられて、私も大きな影響を受けました。
この大会では対青山学院大を見据えて先手を取るレースをしたいと考えており、狙い通りに1区の勇馬、2区の弾馬、3区の口町と3連続区間賞でリードしました。5区終了時に並ばれましたが、アンカーでは青山学院大の神野大地選手が万全の状態でなかったとはいえ、上村和生が序盤から攻め、神野選手を早い段階で諦めさせることができたと思います。
選手1人ひとりがチーム・スローガンである「その1秒をけずりだせ」を胸に刻み、気迫のこもった走りを見せ、初優勝にたどり着きました。
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