連載:岡田メソッドの神髄

岡田メソッドが目指す「組織的」な戦い 確保すべき4つの優位性とは

岡田武史
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第2回

「個」を最大限に尊重しつつ「組織的」に戦うことを目指す『岡田メソッド』。「組織的」とは4つの優位性を確保することだという(写真はJ3昇格を決め、喜ぶFC今治の選手たち) 【写真は共同】

岡田メソッドとは

 岡田メソッドとは、主体的にプレーできる自立した選手と自律したチームを育てることを目的とした、サッカー指導の方法論の体系です。

 まずは16歳ぐらいまでに、サッカーのプレーの原則である「プレーモデル」を浸透させることが重要です。

 この「プレーモデル」は、FC今治のビジョンである「日本人が世界で勝つための〈サッカースタイル〉を実現する」ための原則です。つまり、サッカースタイルによって、プレーモデルも変わってくるのです。

「プレーモデル」に基づいて有効にプレーするための「テクニックとプレーパターン」があり、それを習得するための「年代別トレーニングエクササイズ集」があります。

 さらに、それらを効果的に指導するための「ゲーム分析とトレーニング計画」「コーチング」「ヒューマンルーツプログラム」「フィジカル」「コンディショニング」「チームマネジメント」があり、それらすべてを含んで「岡田メソッド」と呼んでいます。

 メソッドの全体像と、本書の構成をまとめたものが図1-1です。

 それでは、1つ1つ詳しく見ていきましょう。
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著者プロフィール

株式会社今治.夢スポーツ代表取締役会長。1956年大阪府生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、古河電気工業サッカー部(現ジェフユナイテッド市原・千葉)に入団し、日本代表に選出。引退後は、日本代表監督(二度のW杯出場)、コンサドーレ札幌監督(J2優勝)、横浜F・マリノス監督(J1二連覇)、中国スーパーリーグの杭州緑城監督を歴任。2014年にFC今治オーナー就任。AFC(アジアサッカー連盟)最優秀監督、Jリーグ最優秀監督、日本サッカー殿堂入りなど受賞歴多数。

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