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八村塁擁する男子バスケは上げ潮ムードも
よりメダル獲得の可能性が高いのは女子だ

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 昨年のNBAドラフトで日本人として初めて1巡目指名を受け、新人ながら早くもワシントン・ウィザーズに不可欠な存在となった八村塁の活躍もあって、国内のバスケットボール熱は高まりを見せている。新型コロナウイルスの感染拡大でBリーグがシーズン中止に追い込まれ、東京五輪の開催も1年延期となったが、それでも来夏の本大会で注目度の高い競技種目の一つとなるのは間違いない。


 八村をはじめ伸び盛りのタレントが主力を担う男子バスケは延期をメリットにできるかもしれないが、とはいえ強豪国がひしめくだけに、厳しい戦いが待ち受けていそうだ。むしろメダル獲得の可能性が高いのは、2大会連続出場となる女子バスケ、そして東京五輪から正式種目に採用された「3×3バスケットボール」のほうだろう。

アメリカ人の「五輪愛」は世界最高レベル

NBAのワシントン・ウィザーズで中心選手として活躍する八村。彼や渡邊など好タレントを擁する日本の男子バスケ代表だが、現実的には本大会での「1勝」も簡単ではない
NBAのワシントン・ウィザーズで中心選手として活躍する八村。彼や渡邊など好タレントを擁する日本の男子バスケ代表だが、現実的には本大会での「1勝」も簡単ではない【写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ】

 アメリカの経済誌『フォーブス』が発表した2019年度版の「アスリート長者番付」によると、トップ100のうち35名がバスケットボール選手(NBA)となっている。これはサッカー、野球、アメリカンフットボールなどを上回る全競技最多の人数だ。


 東京五輪のバスケットボール(5人制)には、男女12チームずつが参加する。みなさんもご存じのように、大会は2021年まで延期となったが、現時点で出場を決めている男子の代表チームは下記の8カ国だ。


 昨夏に開催されたワールドカップ(W杯)中国大会は五輪の予選を兼ねており、各大陸の上位が「東京行き」の資格を得ている。残る4カ国は来年開催される世界最終予選で決まる予定だ。


■FIBA(国際バスケットボール連盟)による推薦出場:開催国

日本(FIBAランキング40位)

■アメリカ大陸

アメリカ(同1位)

アルゼンチン(同4位)

■ヨーロッパ

スペイン(同2位)

フランス(同6位)

■アフリカ

ナイジェリア(同23位)

■アジア

イラン(同22位)

■オセアニア

オーストラリア(同3位)

※2020年3月3日発表のFIBAランキング


 言うまでもなく世界最高峰のリーグはNBA。30チーム450選手のおおよそ4分の3(340名強)はアメリカ人だ。

 一方でNBAは国際化が加速していて、昨シーズンの最優秀選手に輝いたヤニス・アデトクンボはギリシャ国籍、新人王のルカ・ドンチッチはスロベニア国籍だ。2人はヨーロッパでプロとしてキャリアを積み、アメリカでブレークした。


 W杯中国大会を制したのはスペインだった。ポイントガード(PG)のリッキー・ルビオ、マルク・ガソルといったNBAのスター選手を擁するだけでなく、連携、守備の緻密さといったチーム力で勝利をつかんだ。


 準優勝のアルゼンチンは、PGファクンド・カンパッソの正確かつ創造的なプレーが圧巻だった。身長は180センチ前後と「小型」で、29歳ながらNBAのキャリアは持っていない。しかし実際にプレーを目にすれば、そのすごみを感じてもらえるだろう。


 フランスは準々決勝でアメリカを下し、3位に入った。アメリカ戦で21得点・16リバウンドの大活躍を見せたのが216センチのビッグマン、ルディ・ゴベールだった。NBAでも18-19シーズンの最優秀守備選手賞を受賞しており、参加すれば注目選手の一人だろう。


 W杯こそ7位にとどまったアメリカだが、東京五輪では優勝候補の筆頭だ。W杯ではケンバ・ウォーカー、ドノバン・ミッチェルのようなオールスタープレーヤーもメンバーに入っていたが、総力を結集したとは言い難い陣容だった。


 しかし、五輪となれば話は違う。アメリカ人の「五輪愛」は世界最高レベルで、選手たちのモチベーションも高い。2月に発表されたアメリカ代表の候補メンバーにはレブロン・ジェームズ、ステファン・カリー、ケビン・デュラント、ジェームズ・ハーデンらスター中のスターが名を連ねている。NBAの日程と重ならないかぎり、そんな一流選手のプレーを来年夏の東京で見られるはずだ。

大島和人
大島和人

1976年に神奈川県で出生し、育ちは埼玉。現在は東京都町田市に在住する。早稲田大在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れ、世界中のスポーツと接する機会を得た。卒業後は損害保険会社、調査会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。バスケットボールやサッカー、野球、ラグビー、バレーなどの現場にも小まめに足を運び、試合観戦数は毎年300試合を超える。日本を実はサッカーだけでなくバスケ強国であるスペイン、バレー王国・ブラジルのような球技大国にすることが一生の夢で、“球技ライター”を自称している。

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