ラグビー日本代表、4年後のメンバーは? 2023年ワールドカップの有力候補を紹介

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ワールドカップ8強に進み、多くのファンの心をつかんだ日本代表。4年後に向けた戦いはすでに始まっている 【Photo by Yuka SHIGA】

 ラグビーワールドカップ日本大会で、日本代表は史上初の決勝トーナメントに進出し、新たな歴史を築いた。
 エースの一人だった福岡堅樹は15人制代表からの引退を明言し、司令塔の田村優ら主力選手の一部も代表引退を示唆。4年後のフランス大会はどのようなメンバーで戦うのか? ポジションごとに有力候補を紹介する。

左PR(背番号1)

<19年大会メンバー>
中島イシレリ(30歳/神戸製鋼)
稲垣啓太(29歳/パナソニック)

<23年大会に向けた主な候補選手>
山本幸輝(29歳/ヤマハ発動機)
石原慎太郎(29歳/サントリー)
三浦昌悟(24歳/トヨタ自動車)
鶴川達彦(24歳/ホンダ)
堀越康介(24歳/サントリー)
山田裕介(21歳/豊田自動織機)

 2大会連続でW杯出場を果たし、リーダーグループの一員である稲垣は次回大会では33歳。チームに残っていれば、その経験と知識は大きな財産になる。
 中島はPRとしてのキャリアは浅かったが、驚異的なパワーと明るいキャラクターで貢献した。年齢的には厳しくなるが、PRとしての成長が続けば面白い存在になりそうだ。

 今大会で候補に入りながらも直前で外れた三浦は、次回大会に向けての最有力候補。海外勢と組む経験を増やして、4年後に備えたい。HOもできる堀越はどちらのポジションで代表を狙うか。

HO(背番号2)

<19年大会メンバー>
堀江翔太(33歳/パナソニック)
北出卓也(27歳/サントリー)
坂手淳史(26歳/パナソニック)

<23年大会に向けた主な候補選手>
日野剛志(29歳/ヤマハ発動機)
庭井祐輔(28歳/キヤノン)
中村駿太(25歳/サントリー)
島根一磨(22歳/パナソニック)
武井日向(22歳/明治大)
原田衛(20歳/慶応大)

 日本代表を長年支えてきた堀江は次回大会で37歳。4年間フルで代表に参加することは考えづらいが、体調が整っていれば4大会連続出場の可能性は残る。
 堀江の後継者としては、タックルが強く、リーダーシップもある坂手が軸になりそうだ。今大会で出場がなかった北出はサントリーでハイレベルなポジション争いに臨む。

 庭井はケガがなければ今大会の代表に選ばれた可能性もあった選手。安定したセットプレーと正確なタックルで悲願のW杯初出場なるか。昨季の天理大を大学選手権準優勝に導いた島根は、パナソニックで堀江、坂手から学んでレベルアップを図る。

右PR(背番号3)

<19年大会メンバー>
ヴァル アサエリ愛(30歳/パナソニック)
具智元(25歳/ホンダ)
木津悠輔(23歳/トヨタ自動車)

<23年大会に向けた主な候補選手>
須藤元樹(25歳/サントリー)
渡邉隆之(25歳/神戸製鋼)
祝原涼介(23歳/サントリー)
藤井大喜(21歳/大東大)
津嘉山廉人(21歳/流経大)
大山祥平(20歳/慶応大)

 スクラムの強さが評価されている具智元と木津悠輔は、次回大会が年齢的に充実期になるので、中心選手として連続出場を狙いたい。

 15年大会のバックアップメンバーだった渡邉は神戸製鋼でプレータイムを伸ばしてアピールしたいところ。昨季、明治大で日本一に貢献した祝原は、第1列の競争が激しいサントリーでレギュラーを取れば面白い存在に。

LO(背番号4、5)

帝京大主将としてチームを引っ張った秋山大地 【写真:西村尚己/アフロスポーツ】

<19年大会メンバー>
トンプソン ルーク(38歳/近鉄)
ヴィンピー・ファンデルヴァルト(30歳/NTTドコモ)
ヘル ウヴェ(29歳/ヤマハ発動機)
ジェームス・ムーア(26歳/宗像サニックス)

<23年大会に向けた主な候補選手>
マイケル・ストーバーク(27歳/近鉄)
宇佐美和彦(27歳/キヤノン)
タウムア・ナエアタ(25歳/神戸製鋼)
桑野詠真(25歳/ヤマハ発動機)
タラウ・ファカタヴァ(24歳/リコー)
秋山大地(22歳/トヨタ自動車)
伊藤鐘平(22歳/京産大)
山極大貴(22歳/専修大)
片倉康瑛(21歳/明治大)

 4大会連続出場を果たした38歳のトンプソンは代表を引退する。力強いタックルでチームに貢献したムーアは、次回大会に向けて重要な選手となった。

 流経大出身のナエアタは神戸製鋼で急成長し、豪快な突破が持ち味。204センチの長身を誇るストーバークは16年に来日しており、本人が日本代表を目指すならば候補の一人になるだろう。

 桑野、秋山はタフで集中力が高く、リーダーシップもあるのが魅力。ラインアウトに強く、運動量が豊富な片倉も将来が楽しみな選手である。

FL(背番号6、7)

<19年大会メンバー>
リーチ マイケル(31歳/東芝)
ツイ ヘンドリック(31歳/サントリー)
ピーター・ラブスカフニ(30歳/クボタ)
徳永祥尭(27歳/東芝)

<23年大会に向けた主な候補選手>
グラント・ハッティング(29歳/神戸製鋼)
金正奎(28歳/NTTコム)
布巻峻介(27歳/パナソニック)
長谷川崚太(26歳/パナソニック)
松橋周平(25歳/リコー)
ブロディ・マクカラン(25歳/神戸製鋼)
箸本龍雅(20歳/明治大)
福井翔大(20歳/パナソニック)
山本凱(19歳/慶応大)

 次回大会では35歳になるリーチは、4大会連続出場を狙うと宣言。豊富な運動量が求められるFLで、若手選手とのポジション争いに臨む。リーチとともにチームを引っ張ったラブスカフニも、次回大会を目指すなら頼もしい存在となる。

 負傷で今大会の出場を逃した201センチのハッティングは、長身を生かしたオフロードパスやラインアウトの高さが持ち味。
 東福岡高からパナソニックに入団した福井は、スピードとしなやかな強さを併せ持つ。トップリーグやU20日本代表での経験を生かして、日本代表デビューにつなげたいところだ。

No.8(背番号8)

<19年大会メンバー>
アマナキ・レレイ・マフィ(29歳/NTTコム)
姫野和樹(25歳/トヨタ自動車)

<23年大会に向けた主な候補選手>
ラーボニ・ウォーレンボスアヤコ(24歳/宗像サニックス)
アマト・ファカタヴァ(24歳/リコー)
吉田杏(24歳/トヨタ自動車)
テビタ・タタフ(23歳/サントリー)
ファウルア・マキシ(22歳/クボタ)
ベン・ガンター(22歳/パナソニック)
丸尾崇真(20歳/早稲田大)

 外国勢を相手にしてもボールキャリーやジャッカルで強さを証明した姫野は、次回大会ではリーダーとして期待がかかる。

 今大会は代表資格が間に合わなかったウォーレンボスアヤコは、CTBもプレーできるほどのスピードが武器。今大会に出場できていれば、チームにさらなる力を加えただろう。
 東海大出身のタタフは屈強なボールハンターで、18歳で来日しているガンターは強烈なタックラー。若い時期から日本でプレーする外国出身選手たちが、しのぎを削るポジションでもある。

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