連載:0.0%に挑んだ八村塁とそれを支えた人たち

八村塁の代理人はドジャース広報から転身 望むのは、次の世代へバトンをつなぐこと

丹羽政善
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八村を初めて見たときの直感「NBAに行く」

杉浦氏は当時ゴンザガ大1年だった八村に対して、「NBAに行く」と感じていたという 【Getty Images】

「NBAに行くな、と思いました。サイズ、スピード、動き――。なにしろ、ポテンシャルがすごかった」

 まだ、ほとんど出場機会はなかったが、 八村塁(ゴンザガ大1年=当時)を初めて見たときの印象を杉浦大輔はそう述懐する。

「サイズだったり、力だったりという部分は、神に与えられたもの。彼はそれをうまく利用する術を知っていると思いました」

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 杉浦はその頃、MLBのロサンゼルス・ドジャースの広報として働いていた。昨年秋に退職し、八村の代理人事務所でもあるワッサーマンに転職すると、縁があって八村のビジネスマネージャーを務めることになった。同事務所には、ドジャースの広報時代から親交のあるダルビッシュ有(シカゴ・カブス)や前田健太(ドジャース)らも所属しているため、今でも野球関連の仕事が少なくないそうだが、杉浦にしてみればバスケットボールの方がなじみ深い。

「実は、野球をやったことがなくて(笑)。5歳から高校を卒業するまで、ずっとバスケをしてました」

 よって、NBAに行ける選手と行けない選手の違いを間近で見てきた。その目に八村は「行ける」と映り、それは正しかった。

多岐にわたるビジネスマネージャーの仕事

 では、ビジネスマネージャーとは、どんな仕事なのか。 
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著者プロフィール

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米。インディアナ州立大学スポーツマネージメント学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行う。3月24日、日本経済新聞出版社より、「イチロー・フィールド」(野球を超えた人生哲学)を上梓する。

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