川内優輝物語 -ゴールなきマラソンマン-
川内優輝物語 -ゴールなきマラソンマン-
第1話 原点とスタイルの確立

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今季、「市民ランナー」から「プロ」へと転向をした川内優輝。マラソンの原点から世界陸上、そしてその先へと続く彼の人生に迫ったノンフィクションストーリー。イラストは川内のバイブルともいえる漫画『マラソンマン』の井上正治が描き下ろし。

【(C)井上正治】

 西日がまぶしくなる夕方、公園のマラソンコースを全力で走り切ると、そのまま芝生の上に倒れ込んだ――。


 もし昨日のタイムから1秒でも遅れれば、罰走でもう1周。さらに遅れれば、その分だけ走らされる。早く終わらせて家に帰りたい。だから、とにかく必死だった。


 ゴール後には立ち上がれないほど息が上がった。転んだ勢いで膝や肘を擦りむくのも、いつものこと。すると、母の怒号が響く。


「いつまでも横になってるんじゃない。泥で服が汚れるから早く起き上がりなさい!」


 これがマラソンランナー川内優輝の原風景だ。

栗原正夫

1974年生まれ。大学卒業後、映像、ITメディアでスポーツにかかわり、フリーランスに。サッカーほか、国内外問わずスポーツ関連のインタビューやレポート記事を週刊誌、スポーツ誌、WEBなどに寄稿。サッカーW杯は98年から、欧州選手権は2000年から、夏季五輪は04年から、すべて現地観戦、取材。これまでに約60カ国を取材で訪問している

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