コパ・アメリカ2019連載

久保以上に評価が高かった選手たち エクアドル人記者が振り返る日本戦

大野美夏

先制ゴールを挙げた中島は、中盤での働きも相手記者に評価された 【写真:ロイター/アフロ】

 サッカー日本代表は24日(現地時間)にコパ・アメリカ(南米選手権)・グループステージ第3戦のエクアドル戦に臨み、1−1で引き分けた。この結果、日本はグループ3位となり、グループステージ敗退が決定した。

 勝てば決勝トーナメント進出が決定する大一番に臨んだ日本。前節ウルグアイと2−2で引き分けたメンバーから、トップ下の久保建英のみを入れ替えて臨んだ。前半15分に中島翔哉のゴールで先制に成功したが、35分にアンヘル・メナのゴールで追いつかれる。後半は何度も決定機を迎えたが、最後まで勝ち越しゴールを奪えないまま1−1で引き分けに終わった。

 この試合を対戦相手のエクアドル人ジャーナリストたちは、どのように見たのだろうか。WEBメディア『フエルサ・トレラ』で記者を務めるクリストファー・フアナゴ氏は「前半の日本は、中盤を完全に支配していた」と日本の中盤を評価。「印象に残った選手は10番の中島」と、先制ゴールを奪った中島の中盤での働きにも賛辞を送った。テレビ局『コオペラシオン・エクアトリアナ・デ・テ・テレビ』の記者、エフライン・ポッソ氏は、「日本は組織が機能していた」とコメント。印象に残った選手には「2番の杉岡(大暉)」と名前を挙げると、「彼にエクアドル攻撃陣はかなり手を焼いた」と苦戦の要因を分析した。

「全体で言えば完全に日本の方が上回っていた」

WEBメディア『フエルサ・トレラ』記者、フアナゴ氏

 エクアドルは前半システムもマークもばらばらな感じだった。ゴールに向かうこともできず、得点のチャンスをつかめなかった。対して日本は4−2−3−1のシステムが機能して、マーク、ボールの奪回がしっかりできて中盤の動きが良かったため、中盤を完全に支配していた。(エクアドルは)中盤に比べれば、DFはまあまあのできだったと思う。

 後半、エクアドルは息を吹き返した。やっと中盤と前線のリンクが機能してボールをゴールエリアまで運ぶことができた。それでも、全体で言えば完全に日本の方が上回っていた。

 印象に残った選手は10番の中島。パスワークが非常に良く、ボールさばきが抜群にうまくエクアドルのマークを外していた。もう1人は柴崎(岳)。彼が中盤をコントロールしていた。

「両者とも決定打を欠いた」

杉岡(右)は「彼にエクアドル攻撃陣はかなり手を焼いた」と言わしめた 【写真:ロイター/アフロ】

テレビ局『コオペラシオン・エクアトリアナ・デ・テ・テレビ』記者、ポッソ氏

 エクアドルにとって完全に大失態の大会となった。そもそも監督が呼んだ選手とメディアや国民の意見が異なっていた。ブラジルで活躍するフアン・カサレス(アトレチコ・ミネイロ)やジュニオール・ソルノサ(コリンチャンス)などを呼ぶことなく作った代表だった。

 前半、日本は中盤からプレッシャーをかけてエクアドル陣営を封じ込めた。スピードもテクニックもあり、一方エクアドルは非常にスローで劣勢となった。エクアドルは個の力に頼り組織プレーができず、日本は組織が機能していた。

 後半はエクアドルの動きが良くなり、ゴールチャンスを作ることができた。日本はその分カウンターアタックでチャンスを狙ってきた。しかし、両者とも決定打を欠き、引き分けで大会を去ることになった。

 私がとても印象に残った選手は2番の杉岡。素晴らしいマーク力がある選手だ。彼にエクアドル攻撃陣はかなり手を焼いた。21番の久保も素晴らしいテクニック、アジリティーを持ち、将来がとても楽しみな選手だと思ったよ。
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著者プロフィール

ブラジル・サンパウロ在住。サッカー専門誌やスポーツ総合誌などで執筆、翻訳に携わり、スポーツ新聞の通信員も務める。ブラジルのサッカー情報を日本に届けるべく、精力的に取材活動を行っている。特に最近は選手育成に注目している。忘れられない思い出は、2002年W杯でのブラジル優勝の瞬間と1999年リベルタドーレス杯決勝戦、ゴール横でパルメイラスの優勝の瞬間に立ち会ったこと。著書に「彼らのルーツ、 ブラジル・アルゼンチンのサッカー選手の少年時代」(実業之日本社/藤坂ガルシア千鶴氏との共著)がある。

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