八村塁で注目のNBAドラフトを解説 指名順の決定方法や今年の注目株は?
部分ウェーバー制を採用しているNBA
写真は昨年のNBAドラフトの様子。今年は日本時間21日午前に行われる 【写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ】
【データ提供:ダブドリ】
今年から1位指名権の確率を変更
ロッタリー抽選時の順位 【データ提供:ダブドリ】
これには理由がある。完全ウエーバー制を採用した場合、前年の黒星の数がドラフトでの高順位指名を担保するが、この仕組みを逆手にとって翌年のドラフトのためにわざと負ける球団が出てくる可能性があるからだ。これはタンキングと言われ、部分ウエーバー制を採用しているNBAでも実際に行う球団が散見された。この事態を受けて、今年NBAはロッタリーのオッズをより平坦にすることで、わざと負けることで得る恩恵を減らそうと試みた。
【表1】を見ると、今年のロッタリーでは昨シーズン最下位のニューヨーク・ニックスが1位指名権を手に入れる確率は14%だったが、実は昨年までは25%という設定だった。オッズ変更の結果、今年のロッタリーは【表2】の通り成績の順と指名の順が必ずしも一致しない結果となった。これで来年以降、無闇にタンキングに走るチームが減るかもしれない。