注目の指標「バレル」とは? 打球速度と角度の重要性
打球速度で評価されたジャッジ
ヤンキースの若き主砲・ジャッジは打球速度の速さから見出された象徴的な選手だ 【写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ】
ジャッジは2016年シーズン終盤に、トップレベルの打球速度を残した。当時はデビュー初年度で出場試合こそ少なかったものの、首脳陣は強打者の片りんをのぞかせたジャッジに大きな期待をかけた。すると、レギュラーに定着した翌17年に見事本塁打王に輝き、すぐさまその打力を証明したのだ。このジャッジの例のように、打球速度は「真の強打者」を見つけ出す指標のひとつとして活用されてきている。
【出典『baseballsavant.mlb.com』】
「バレル」に必要な打球速度と角度
打球がバレルとなるには、少なくとも打球速度が158km/h以上必要とされる。その際は26〜30度の範囲のみバレルとなるが、打球速度が上がる毎に角度の範囲は広がっていく。閾値(しきいち:一線を越える値)である187km/hに到達すると、なんと8〜50度の範囲でバレルとなる。
バレルゾーンの説明図 【出典『MLB.com』】
「見える」データをプレーに生かす
(文:森本崚太/Baseball Geeks)