センシュケンで輝いた5人のヒーロー 彼らにとって「高校サッカー」とは
高校サッカーが生んだ名選手、名勝負
伝説の「雪の決勝」を制し、東福岡が初優勝。エース本山雅志(中央)が躍動した 【写真:アフロスポーツ】
連載第1回に登場するのは、1979年度生まれの“黄金世代”のひとりとして今もピッチに立ち続ける本山雅志だ。
選手権との相性は抜群だった。当時、急速に力をつけ始めていた東福岡(福岡)は、小島宏美と山下芳輝のFWコンビを擁し、優勝候補の一角として第74回大会(1995年度)に臨んだ。そのチームの1年生ボランチとして脚光を浴びたのが本山だ。そして2年後、東福岡は圧倒的な強さでトーナメントを駆け上がり、帝京(東京)との「雪の決勝」を制して日本一の栄冠に輝く。子どもの頃から憧れた“選手権”について、本山が言う。
「四中工(三重)の小倉(隆史)さんとか、鹿実の城(彰二)さんとか、清商の(川口)能活さんとか。僕らの世代からすると、みんな“選手権の人”という感じですよね。本当に憧れました」
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“レフティモンスター”小倉隆史を筆頭に、中田一三、中西永輔と好タレントを擁した四日市中央工に対するは、松波正信と阿部敏之のU−18日本代表2年生コンビが異彩を放つ帝京。小倉が1点、松波が2点と両エースが活躍し、2−2で両校優勝となったこの試合、帝京のキャプテンを務めたのが本連載第3回に登場する日比威だ。
4年前、日比は母校・帝京の監督に就任した。高校サッカーにとって必要なのは、勝利か、それとも育成か。高校時分に選手として直面したジレンマに、今度は指導者として向き合っている。
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“選手権”をめぐる物語から考える
かつて“怪物”平山相太に憧れた浅野拓磨は、その後、同じ選手権の舞台でヒーローに輝いた 【写真:アフロスポーツ】
「平山相太さん。『この人すごいな』と思ったし、テレビを通じてその“怪物”ぶりにワクワクしたことを覚えています。僕の中では『選手権=平山さん』なんですよね」
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「入場した瞬間からものすごい歓声が耳に入ってきて、全身にブワーっと鳥肌が立ったことだけはっきり覚えています。あんなに興奮したのは初めて。あとはもう、完全に舞い上がってしまってワケがわからなかった」
無我夢中になって、増嶋は平山を抑えた。その結果として、市立船橋に4度目の栄冠をもたらした。
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配信スケジュール(スポーツナビ公式アプリ)
「選手権はひとつの通過点。でも、ものすごく大事な通過点だった」
第2回 増嶋竜也(ジェフユナイテッド千葉/市立船橋) 配信中
「選手権で手にした折れない心。だからまだ、ピッチの上でプレーできる」
第3回 日比威(帝京高監督/帝京) 配信中
「“帝京”の看板があったから…選手権の輝きは今も変わらない」
第4回 浅野拓磨(ハノーファー/四日市中央工)配信中
「選手権での教訓なんです。同点ゴールでジャガーポーズはやらない」
第5回 小川航基(ジュビロ磐田/桐光学園) 配信中
「選手権の怖さなのかな。ようやく“あのPK”から解放された」
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