東洋、早稲田らが“打倒・青学大”狙う 充実の夏合宿を経て駅伝シーズンへ
米国合宿で駅伝大会に参加した東洋大
今年の箱根駅伝で“往路V”を勝ち取った東洋大。主力の山本修二(写真)らはこの夏、米国合宿で力をつけてきた 【写真:松尾/アフロスポーツ】
さらなる進化のために、今夏は8月21〜28日に6年ぶりとなる「米国合宿」を敢行。『HOOD TO COAST』という約300キロを2日かけて駆け抜ける駅伝形式の大会にも出場し、12人が順番に3回ずつ出走して圧勝した。
酒井俊幸監督は「山本修二(4年)は3本ともいいパフォーマンスができているので、だいぶ上がってきました。2、3年生は課題と収穫がありました。1年生の鈴木宗孝も気合の入った走りを見せてくれたので、三大駅伝に向けておもしろいと思います。選手たちのいろいろな局面が見えました。今後の強化や駅伝の起用方法の参考になると思います」と総括した。
今季は日本選手権1万メートルで4位に入賞するなど学生長距離界を代表する選手に成長した2年生の西山和弥も「普通の夏合宿ではできないような経験をたくさんできたので感謝しています。大迫(傑/ナイキ・オレゴン・プロジェクト)さんともお話しさせていただいて、学ぶことが多くて、聞いた話すべてが勉強になりました」と充実の笑顔を見せた。
主将の小笹椋(4年)は「米国での経験を生かして、学生駅伝は3冠を目指していきたい」と力を込めた。
期待の“ジュニア世代”が台頭する早稲田大
箱根駅伝2年連続3位の早稲田大は主力の永山博基(写真)が左大腿骨を疲労骨折と厳しい状況だが、期待値が高いルーキートリオなど爆発の可能性を秘めている 【写真:アフロスポーツ】
相楽監督は「出雲と全日本は1、2年生がどれだけ通用するのか、新戦力がどれだけ出てくるのかがポイントになるでしょう。箱根に関しては4年生がカギだと思っているので、キャプテンの清水歓太(4年)を中心として何人走れる状態に戻ってくるかですね」と話す。
1万メートルでチーム最速の28分25秒85を持つ永山博基(4年)は7月初頭に左大腿骨を疲労骨折した影響で8月末まで走れず、出雲と全日本は回避する可能性が高い。その一方で、「中堅メンバーの突き上げが見られ、徐々にマイナスからプラスへ転じている印象も持っています」と清水は言う。
昨年度は出雲9位、全日本7位から箱根では3位までジャンプアップ。今季もルーキーの台頭やエースの復帰があれば“大化け”の可能性を秘めている。