東洋、早稲田らが“打倒・青学大”狙う 充実の夏合宿を経て駅伝シーズンへ
法政大、夏のテーマは「タフさを身につける」
今年の箱根駅伝で6位に入りシード権を獲得した法政大。5区区間賞の青木涼真(写真)らが激走を見せれば再び上位フィニッシュの可能性も 【写真:西村尚己/アフロスポーツ】
「おもしろいのが何人か出てきています。ただし、上級生の層が厚いので、1年生は出雲と全日本で使うつもりはありません」(坪田監督)
「5位」を目標に掲げる箱根駅伝については「坂東悠汰(4年)、青木涼真、佐藤敏也(3年)が区間賞争いをすれば、残る区間は区間10位前後でも(総合5位は)十分見えてくる。下りは(佐藤以外にも)何人か走れそうなのがいます」と指揮官は話す。
青木は2次合宿で左膝とアキレス腱を痛めたが、「ここで無理をする必要はないので、3つの駅伝で結果を残したい」と本人はまったく心配していない。前回の箱根5区では区間新記録を樹立したが、「歴代の『山の神』と呼ばれた人たちと並べるような走りがしたい」と自信をのぞかせた。“山”で青木が再び激走すれば、上位争いを沸かせるかもしれない。
9年ぶりに予選会からの再出発となる駒澤大
シード権を逃した“平成の駅伝王者”駒澤大は予選会に回ることに。主将を務める堀合大輔(右)らが予選トップ通過を含めた『2.5冠』を狙う 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】
「前半戦はあまり結果を出せなかったのですが、夏合宿では上級生を中心にいい練習ができています」と話すのは7月からキャプテンを務める堀合大輔(4年)。エースの片西景(4年)も「チームの上位選手と中間層の差が縮まってきたので、ここにきて戦えるメンバーがそろってきました」と手応えを口にする。
予選会トップ通過を「0.5冠」と見立てて、全日本と箱根を合わせた『2.5冠』が今季のターゲット。今季は上級生が戦力の中心で、大八木弘明監督は「シーズン前半はトラックをあまりやらず、25〜26キロ走を中心にスタミナ作りをしてきました。4年生はしっかり練習ができています」と話し、駅伝シーズンに向けて準備は万端だ。
「上級生はみんなAチームで練習ができてますし、自分も他大学のエースと戦えるようにしたい」と堀合。箱根のシード校ではなくとも、駒澤大は名門のプライドを持って平成最後の駅伝シーズンを戦うつもりだ。(文・酒井政人)