【DDT】佐々木らKING OF DDT4強が出そろう トーナメント準決勝の組み合わせが決定

高木裕美

「KING OF DDT」トーナメントの4強が出そろった 【写真:前島康人】

 25日のDDTプロレスリング「KING OF DDT 2018 3rd ROUND」東京・後楽園ホール大会では、「KING OF DDT」トーナメント準々決勝戦などが行われ、718人を動員。なお、本日の準々決勝戦の結果を受け、翌日の準決勝戦の組み合わせは、佐々木大輔vs.HARASHIMA、遠藤哲哉vs.MAOに決定した。

 今年のトーナメントは過去最大の32選手が参加。8.26後楽園で行われる決勝戦を制した優勝者には、10.21東京・両国国技館大会でのKO-D無差別級王座への挑戦権(現王者は男色ディーノ)が与えられる。

佐々木が同世代・石井を下し準決勝へ

“カリスマ”佐々木は石井に対して場外への雪崩式ブレーンバスターなど危険技を出すなど勝利への貪欲な姿勢を見せた 【写真:前島康人】

 この日はトーナメント準々決勝戦4試合が行われ、それぞれにドラマが生まれた。

 佐々木大輔vs.石井慧介による同世代対決は、“カリスマ”佐々木が制した。両者はかつて、DDTの若手育成を目的とした「月間若手通信」などで切磋琢磨(せっさたくま)した間柄。しかし、そのバックボーンは対照的だ。佐々木はWWE、WCWなどのアメリカンプロレスに影響され、ディック東郷に師事。憧れのスーパースターたちになぞらえて長髪スタイルを貫いており、また、金髪美女に目がないことでも知られている。一方、石井は全日本プロレスの四天王プロレスに傾倒し、すべての記録を脳内にインプットしているほどのマニア。一度は憧れの全日本に入門し、カズ・ハヤシらの指導を受けたものの、デビュー前に退団。DDTに再入門している。

 とっくに「若手」の域を脱した両者の戦いは、互いの技と気持ちがぶつかり合うものとなった。佐々木が場外へ飛び出し、イス上での河津落としを繰り出せば、石井もエプロンでの垂直落下式リバースDDT、鉄柱への顔面ホイップ。佐々木はトペ・スイシーダで突っ込むと、さらにはコーナートップから場外へ投げる雪崩式ブレーンバスターを敢行。石井が傾倒する四天王プロレスも真っ青な危険度MAXの大技に客席も騒然となる。

 しかし、石井もストレッチプラム、ファイナルカット、タイガースープレックス、ダブルアーム式DDTとたたみかけ勝負をかけるが、息絶え絶えの佐々木は場外へエスケープ。いったん呼吸を整えると、NOW OR NEVER2連発で流れを変え、ミスティカ式クリップラークロスフェースから石井のニールキックをかわしてのクロスオーバー・フェースロックで完勝した。

“カリスマ”の名称通り、実績・人気共に申し分ない佐々木だが、準決勝戦の相手は、この1年間にわたり、DDT EXTREME級王座をめぐって因縁のあるHARASHIMAと。16年4.24後楽園ではKO-D無差別級王座を奪い、初戴冠を果たしたこともあるゲンのいい相手から勝利をもぎ取り、両国のメイン出場の切符をつかめるか。

HARASHIMAは再度王座挑戦へ頂点目指す

HARASHIMAは怒とうの蒼魔刀2連発で坂口を振り切り、準決勝へ 【写真:前島康人】

 HARASHIMAvs.坂口征夫による元王者対決は、HARASHIMAが貫禄勝ち。前人未到のKO-D王座10度目の戴冠にまた一歩前進した。

 誰もが認めるDDTの看板エースであり、KO-D無差別級の65代に及ぶ歴史の中で、これまで9度の戴冠を果たしているHARASHIMA。一方、坂口は遅咲きのプロレスデビューながら、父親は“世界の荒鷲”坂口征二、弟は俳優の坂口憲二という抜群の血筋で、あっという間に頭角を現し、トップ戦線に殴りこみをかけた。

 序盤のサブミッションの攻防から、HARASHIMAが雪崩式ブレーンバスター。坂口のサッカーボールキックにHARASHIMAもミドルキック、ハイキックで対抗し、リバースフランケンシュタイナーからのスタンディング蒼魔刀。しかし、坂口もカウンターの神の右膝で対抗。HARASHIMAのファルコンアローには、胴絞めスリーパー、背中へのヒザ蹴りでやり返す。ヒザをついてのエルボー合戦から、HARASHIMAは坂口の顔面を思い切り張り倒し、思わず笑顔。坂口もナックル、掌底で倍返しを試みるも、HARASHIMAが水面蹴りで倒し、怒とうの蒼魔刀2連発で振り切った。

 HARASHIMAは7.22後楽園で前王者・入江茂弘のKO-D王座に挑戦し、敗れたばかり。早くも3カ月で再度挑戦権を手に入れ、10度目の頂点に返り咲きとなるか。

遠藤は平田に苦しめながらも4強に

遠藤は、以外にも粘った平田に辛勝し、準決勝へ勝ち上がり 【写真:前島康人】

 遠藤哲哉は見下しまくっていた先輩・平田一喜に予想外に苦しめられ、辛くも勝利を収めた。

 09年デビューの30歳である平田に対し、遠藤は12年デビューの27歳。経歴・年齢は3年違いとはいえ、歩んできた道は真逆。若手のホープとしてトップ戦線でシノギを削り、数々のタイトルを獲得してきた遠藤に対し、平田は殺伐さとは無縁のコミカル路線で、前座の試合を賑わせてきた。

 シングルでの大事な場面でも、平田は自分らしさを崩さず、いつものコスチューム&曲で軽快なダンス。だが、ゴングが鳴ると、バトルモードに突入した。

 遠藤がエプロンに顔面を打ちつけると、平田も顔面蹴りで対抗。さらにドロップキック、雪崩式フランケンシュタイナー。遠藤もゆりかもめ、シューティングスタープレスを繰り出すが、かわされて自爆となる。平田がスリーパーを仕掛けると、遠藤はバックドロップで投げて振り切るが、ならばと平田は丸め込みへ。しかし、カウントは2。さらに遠藤のトーチャーラックボムを切り返してアサイDDTを放つひらめきを見せるも、決定打とはならず。遠藤がハンドスプリングキック、哲哉インザスカイ、旋回式トーチャーラックボムと一気にたたみかけて、勝利をもぎ取った。

 同世代のエース・竹下幸之介のライバルと言われながら、いまだKO-D無差別級のベルトに届いていない遠藤が、トーナメントを制し、今度こそ至宝を手に入れるか。

タッグ王者対決はMAOが勝利

パートナー対決となったベイリーとMAOは、MAOに軍配 【写真:前島康人】

 KO-Dタッグ王者組対決となったマイク・ベイリーvs.MAOは、空中戦の末にMAOに凱歌が上がった。

 タッグパートナーとして互いを知り尽くし、深い絆で結ばれた両者。ベイリーがノータッチトペを繰り出せば、MAOもハリウッドスタープレス、宇宙人プランチャで対抗。ならばとベリーも場外へのシューティングスターアタック、コーナーからの雪崩式スパニッシュフライ。だが、必殺技のアルティマウェポンはかわされて自爆。竜巻旋風脚の相打ちでダウンを奪ったMAOは、さらにみちのくドライバーI、みちのくドライバーIIとたたみかけると、キャノンボール450°で勝利。試合後はノーサイドとなり、2人で固く抱き合った。

 1.28後楽園でアイドルユニット「NωA」を解散して以来、ベイリーとのタッグで新たなポジションを築いてきたMAOが、シングルでも栄冠をつかむか。

“女帝”里村戦へ不安残したディーノ

ディーノ(右)は痛めた肩を攻められ“女帝”里村戦へ不安を残した 【写真:前島康人】

 現KO-D無差別級王者の男色ディーノは、大石真翔&スーパー・ササダンゴ・マシンと組んで、KUDO&高梨将弘&ゴージャス松野組と対戦。8.28新木場1st RINGでの里村明衣子との防衛戦を前に、不安を露呈させてしまった。

 ディーノは8.14新木場でササダンゴより「いつでもどこでも挑戦権」を譲渡され、その場で入江茂弘に挑戦表明。すでに1試合を終えたばかりの入江に勝利し、新王者となったが、直後に今度は里村が挑戦表明をしていた。

 だが、ディーノは両国のメインに立つための大一番を前に、右肩を負傷。このアクシデントを隠すため、大石とササダンゴは試合前、「ディーノがケガをしていることを里村に気づかれないよう試合をしよう」と作戦を立てるが、ディーノの不調は素人目にも歴然。よりどりみどりの男性客を前にしても奮い立つ様子も見せず、男色ナイトメアを狙おうとしても、右肩を押さえて動けず。そんなディーノに、松野が容赦なくアームブリーカー、619、腕ひしぎ逆十字固め、ゴージャス腕固めと猛攻。しかし、ディーノは苦しみながらも、インディアンデスロックとヘッドシザースの複合関節技・メイコキラーIIIで逆転勝利を飾った。とはいえ、あと3日後に迫った“女帝”との決戦を前に、「丸裸」にされてしまった。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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