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スピードに加え、戦術面も多彩なセネガル
最も警戒すべきはマネと20歳の新星

本田は別メニュー調整、U19の安部がピッチへ

本田は右太もも打撲の影響で別メニュー調整となった
本田は右太もも打撲の影響で別メニュー調整となった【写真は共同】

 日本代表がベースキャンプを張るルビン・カザンのトレーニング場。ピッチではセンターサークル付近で10人の選手たちが試合に備えてウォーミングアップをしている。早川直樹コンディショニングコーチの号令で体を動かしているのは、コロンビア戦で出場機会のなかった槙野智章、大島僚太、武藤嘉紀とベンチスタートの山口蛍といった選手たちだ。その中に、見慣れぬ若者が1人混じっていた。


 鹿島アントラーズの安部裕葵、だった。


 コロンビア戦から2日目となる6月21日(以下、現地時間)、18日からカザンに来ているU−19日本代表との30分1本のトレーニングマッチが行われた。


 コロンビア戦に先発した選手たちはコンディション調整に終始し、前述したようにコロンビア戦でベンチスタートだった選手たちがピッチに立った。しかし、本来、トレーニングマッチに出場するはずの本田圭佑が右太もも打撲の影響で別メニュー調整を続けているため、その穴埋めとしてU−19代表の安部がA代表に加わったのだ。

U−19代表の安部(左端)。本田の代わりにトレーニングマッチに参加
U−19代表の安部(左端)。本田の代わりにトレーニングマッチに参加【写真:ロイター/アフロ】

 トレーニングマッチは公開されていないため、内容はうかがい知れないが、「みんなアピールする気持ちが非常に出ていて、モチベーションの部分では全然問題ないと思います」という長谷部誠の言葉を聞くと、白熱したゲームが行われたのだろう。


 一方、気になる本田の状態について西野朗監督は、こう明かす。


「昨日の状況だと、かなり良くないという感じで。今日チェックしてどうかなというところでしたけれど、有酸素(系のトレーニング)をかなりやれているので……」


 指揮官の言葉を聞く限り、セネガル戦には間に合いそうだが、トップ下のポジション奪還を狙う本田にとっては、アピールの機会を失ったのは痛恨だろう。

長友が「一番驚いた」と語る20歳の新星サール

長友が「一番驚いた」と語った、セネガルの新星イスマイラ・サール(左)
長友が「一番驚いた」と語った、セネガルの新星イスマイラ・サール(左)【Getty Images】

 この日の午前中のミーティングでは、コロンビア戦を振り返ったうえで、次の対戦相手であるセネガルの攻撃、守備、セットプレーをまとめた映像を見たという。セネガルと言えば、圧倒的な身体能力とスピードを思い描くが、決してそれがすべてのチームではない、と西野監督は強調する。


「非常に組織立っていて、特にディフェンスがしっかりしている。近年ないですね、アフリカのチームでここまで組織的なのは。パワーやスピードや推進力を生かすために、みんなでディフェンスをしているところが一番の強みでしょうね」


 実際、2−1で勝利した初戦のポーランド戦では、連動したプレスや囲い込みで何度もボールを刈り取り、高速のロングカウンターやショートカウンターでチャンスを創出していた。


 最も警戒すべきは、リバプールに所属するサディオ・マネである。圧倒的なスプリント力を武器に相手の守備網を切り裂く、ワールドクラスのアタッカーだ。厄介なのは、スピードスターにありがちな、単独突破へのこだわりが薄く、周りとのコンビネーションでフィニッシュやアシストを狙うというプレーの幅も備えていることだ。


 ポーランド戦でも左サイドハーフとして先発しながら、インサイドに潜り込んでプレーする時間が長かった。マネをどう封じるか――。ただ単に対峙(たいじ)するサイドバックが裏を取られないように警戒すればいいという話ではない。サイドバックとボランチによる連係、スムーズなマークの受け渡しがマネ封じのカギだろう。


 これまでマネは代表では右サイドハーフを務めることが多かったが、ポーランド戦では左サイドでプレーしていた。代わって右サイドハーフに入ったのは、弱冠20歳の新星、イスマイラ・サールである。ストライド(歩幅)の大きいドリブルでポーランド守備陣を壊滅させたドリブラーに、長友佑都も驚きを隠せない。


「一番驚いたのは、マッチアップするかもしれない右サイドのサールという選手。20歳とまだ若いですけれど、めちゃくちゃスピードがあって、(フアン・)クアドラード(コロンビア代表)と同じくらいスピードがあるなと思いました。この選手がまだ20歳ということに驚いていて、これからビッグクラブに行くポテンシャルがあると思います」


 このサールはマネと違ってとにかく単独突破を繰り返すため、まさに長友とのマッチアップ、主導権争いはヒートアップするに違いない。

飯尾篤史
飯尾篤史

東京都生まれ。明治大学を卒業後、編集プロダクションを経て、日本スポーツ企画出版社に入社し、「週刊サッカーダイジェスト」編集部に配属。2012年からフリーランスに転身し、国内外のサッカーシーンを取材する。著書に『黄金の1年 一流Jリーガー19人が明かす分岐点』(ソル・メディア)、『残心 Jリーガー中村憲剛の挑戦と挫折の1700日』(講談社)、構成として岡崎慎司『未到 奇跡の一年』(KKベストセラーズ)などがある。

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