スピードに加え、戦術面も多彩なセネガル 最も警戒すべきはマネと20歳の新星
問われるのはチームの総合力
ポーランド戦で採用されたのは、その中でも攻撃的なオプションとされる4−4−2だった。セネガルの攻撃は迫力があるが、一方で、得点力に欠けるきらいがあった。4−3−3の中盤から1人削り、FWを1人加えた4−4−2は、それを解消するための策かもしれない。その印象について、長谷部が警戒心を強めながら語る。
「スピードだけではないですよね。スピード、フィジカル的な部分は間違いなく世界トップレベルですし、それに戦術面もかなり多彩で、この前の試合は2トップでやっていましたけれど、3バックでやるときもあれば、3トップでやるときもある。実際にどういうやり方で来るのかは、正直読めない状況なので、自分たちはそれにしっかり対応しなければいけないと思う」
もし、セネガルが次戦でも2トップで来るのであれば、日本が3バックで迎え撃つというのも選択肢の1つとして考えられる。では、第2戦のメンバーはどうなるのか。
「ベースは初戦という形は考えていますね」
西野監督はそう語るにとどめた。かつては「勝っているチームは動かすな」との定説があったが、それも昔の話。フィジカルコンディションが重視される現代サッカーでは、いかにフレッシュなメンバーを起用し、チーム全体のフィジカルコンディションを落とさないかが、勝負の分かれ目となる。問われるのは、チームの総合力だ。
今や日本の生命線である両サイドハーフ、原口元気と乾貴士はコロンビア戦での消耗が激しいため、そこに武藤や岡崎慎司を起用してもいい。
また「敵エンドでは時間もスペースも与えてくれない。そこで逃げてフレームでボールを動かしているだけでは捕まってしまう。積極的に密集地にボールを入れていかないと」という西野監督の言葉を聞けば、香川真司に縦パスをどんどん入れるため、ボランチに大島を起用してもいいだろう。
決戦の地、エカテリンブルクに向かう22日の午前のトレーニングセッションでは、セネガル対策が進められるはずだ。そして、指揮官が誰をピッチに送り出すのか。そのキャスティングにも注目したい。