3着以内0の未勝利馬たちの戦いに、デビューを馬たちが挑む/佐賀競馬・大恵総合研究所佐賀支部
大恵総合研究所 【佐賀支部】
今夜も20時40分に行われます。
最終レースに特化したデータ分析を行う競馬リポーターの大恵陽子氏が今夜も的中目指してデータから勝ち馬を探ります。
2番人気以内は3着内率100%
競馬リポーターの大恵陽子です。
昨日は佐賀競馬場へ取材に行ってきました。
重賞で注目を集める馬の近況、良血馬のその後など、また折に触れてスポーツナビでコラムを書ければと思います。
さて、昨夜の佐賀最終レースは逃げると思った軸馬がダッシュがつかず2列目から。3着には入ったのですが、馬連の軸だったため、あえなく馬券は外れてしまいました。
気を取り直して今夜の最終レースを予想していきましょう。
何種類かある佐賀最終レースのうち、今夜は「3歳ドリームシリーズ」。
賞金下位から順に出走馬が編成される一戦で、全馬未勝利どころか3着以内も0というメンバー構成です。
そうなるとなかなか予想が難しいのですが、それでも近走内容などから上位人気に推された馬は高い確率で好走しています。
下表は直近1年の3歳ドリームシリーズ(1300m以上)の成績。
1番人気と2番人気の3着内率は100%と、絶大な信頼を置けます。
位置取りとしては、基本的に5番手以内の馬たちで決まっていて、前有利。
今年1月6日のレースのみ6番手・5番手・4番手という馬たちが3着以内に入りましたが、これはハイペースで流れたことも多いに関係しているでしょう。
3歳ドリームシリーズ 【表1】
ハイペースか、前残りか
直線では逃げ・先行馬が粘り込みを図るところ、ゴール手前数十mのところで一気に4~5頭が差してくるという展開でした。
差し馬が脚を伸ばしたというより、バテ合いの展開になったもので、上がり3ハロンは勝ち馬でも42秒0と非常にかかっていました。
下表は3歳ドリームシリーズの3着以内馬で、上がり3ハロンが最も遅かった馬についてまとめました。
馬場状態の違いはあるにせよ、いかに1月6日のレースがバテ合いだったかが分かります。
このレースだけ位置取りが中団くらいの馬が上位争いに加わった理由というのもそこにあるでしょう。
平均ペースであれば、上がり3ハロン40秒半ばくらいでまとめられる馬が良さそうです。
つまり、狙い方は2つ。
・王道の逃げ・先行馬のうち、上がり3ハロン40秒半ばで粘れそうな馬を狙う
・ハイペースを見越して、差し馬を狙う
上がり3ハロン別成績 【表2】
前走のタイムは裏切らない
近走でどんなレースをできていると信頼を置けるのでしょうか。
下表は先日も出したデータで、走破タイムが速い馬と上がり3ハロンが速い馬、どちらの信頼度が高いかというもの。
出走馬中、走破タイムが最も速い馬の方が総じて好成績を収められています。
なお、近走の上がり3ハロンが出走馬中最速の馬で1勝を挙げたのはハイペースだった1月6日の勝ち馬でした。
前走内容別の成績 【表3】
デビュー馬は能検タイムから比較
では、デビュー戦を迎える馬たちの能力はどう把握したらいいのでしょうか。
地方競馬には「能力検査」というデビューを控えた馬や長期休養明けの馬などが受ける実戦形式の試験があります。
佐賀競馬では能検の映像やタイムがHPや公式YouTubeで公開されており、実際に確認することができます。
また、位置取りや上がり3ハロンなどのより詳しい情報は さがけいば無料ネット新聞「うまかつ.net」の出馬表にも記載されています。
直近1年の3歳ドリームシリーズでデビューを迎えた馬は3頭。
それぞれの能検でのタイムとデビュー戦での着順は下表の通りです。
デビュー戦から上位入着できる馬が多く、その中でも能検でのタイムが1分30秒0を切るというのが一つの基準となりそうです。
初出走馬の能検タイム 【表4】
※リンク先は外部サイトの場合があります
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では、気になる予想と買い目は?
スタートやダッシュは良かったのですが、徐々に置かれはじめて1~2コーナーでは気合いをつけられながら後方3番手までポジションを下げてしまいました。
それでも上がり3ハロンは40秒0で脚を伸ばして5着。
550kg超えの大型馬ということを考えると叩き良化型でしょうし、仮に中団以降から運ぶことになっても前走くらいの末脚を使えるのであれば、データ的には上位入着できる可能性が高いです。
④ケンブリッジナイトはこれがデビュー戦。
能検のタイムは1分29秒9で、時計の水準的には3着争いに加われそうですし、展開次第ではさらに上の着順も期待できるかもしれません。
逃げ・先行馬からは②サザンルーブル。
前走の3歳ドリームシリーズでは2番手から運んで5着でしたが、直線では内をすくってゴール前で先頭に立つ場面もありました。
ハイペースを先行しての粘り込みは着順以上に強い内容だったと言えるでしょう。今回も前目でのレースを期待します。
⑤カゼノカンザシは3歳ドリームシリーズの前走が8着という数字以上の内容。
先行して最後は差されましたが、3着~7着の着差がハナ~クビという僅差で、この馬も勝馬から0秒5差でした。
ここでも好勝負ができるでしょう。
また、⑪ミンナノユメクンはデビューから6戦続けてワンターンの900mを一貫して走って、前走が初めての一周競馬となる1300mでした。
末脚は伸ばしていましたし、これまでに比べてややゆったり運ぶ1300mへの順応に期待したいところ。
今夜は確固たる軸馬が見つけられなかったため、ボックスで。
3連複②④⑤⑨⑪ 10点
YouTube生配信中! SAGAリベンジャーズ×ドリームシリーズ3歳-8組 【出馬表】
文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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