森保ジャパンが臨むAFC U-23選手権とは? チーム作りとサバイバルレースの第一歩
五輪予選を「兼ねない」大会
森保監督就任後、初の公式戦となるAFC U−23選手権。U−21日本代表は年上相手に結果を残すことができるか 【写真は共同】
もちろん、この村を訪ねてここまでやって来たわけではない。1月9日に開幕したサッカーのAFC U−23選手権において、この都市がメーン会場の1つになっているがゆえの訪問である。日本代表の試合も10日から幕を開けることになる……と言ってみても「何、その大会? 代表? 何の?」という人が多数派だと思われるので、まずはそのあたりの大枠から説明しておきたい。
AFC U−23選手権は、その名の通りにAFC(アジアサッカー連盟)が主催する、U−23(23歳以下の)国際大会だ。2年に1度のペースで開催されており、前回大会の王者は日本。2016年1月、手倉森誠監督に率いられたチームが韓国を逆転勝利で破って優勝を飾っている。この大会はリオデジャネイロ五輪の予選も兼ねており、上位3チームにその枠が与えられる方式だった。
つまり今回の大会は東京五輪の予選を兼ねているのだなと思われるのは、よくある誤解。自分も何人かにそう聞かれたのだが、これも違う。五輪が4年に1度の大会であるのに対し、この大会は2年に1度。つまり五輪予選を兼ねる大会と、兼ねない大会が交互に開催されているわけだ。そして今回は「兼ねない」大会である。
年下の東京五輪世代で臨む日本
手倉森監督が率いていた4年前の日本はベスト8に終わった 【写真は共同】
現段階でU−21ということは、2年後の2020年に「U−23」となる世代である。2020年といえば、東京五輪の開催年。そして五輪の男子サッカー競技は「U−23」という年齢制限を伴った大会であり、日本は2年後のビッグステージを意識した「東京五輪代表」をこの大会へ送り込んでいるわけだ。
地元開催の大会を意識しての措置ではなく、前回の“手倉森ジャパン”も同様に結成早々に臨んだこの大会で年下のチームとして参加して経験を積み(ベスト8)、2年後の飛躍につなげた。森保一監督を迎えて初めての公式戦となる東京五輪世代にとっても、この大会は1つの重要なステップとなる。