森保ジャパンが臨むAFC U-23選手権とは? チーム作りとサバイバルレースの第一歩
「U−21」としてもベストオーダーではない
EAFF E−1サッカー選手権でA代表に選出された初瀬は体調不良で離脱。招集を見送られた選手もおり、ベストオーダーではない 【写真は共同】
いずれもU−23、というより日本以外はすべての国がU−23の編成でこの大会に臨んでいるので、基本的には年上を相手に戦う大会となるため、「アジアの大会なんだから勝つべし」とは言い切れないところもあるのだが、やはりやるからには勝利を目指すのも当然。森保監督は優勝を目指すのは当然としつつも、「(決勝か3位決定までの)6試合をやりたい」と語っているから、4強進出をひとつのラインに設定しているようである。前々回大会の手倉森ジャパンが8強でイラクに敗れていることを考えても、妥当な目標設定だろう。
そもそも日本は「U−21」のカテゴリーでもベストオーダーではないという事情もある。シーズンを通じてフル稼働してきた選手たち、たとえばDF中山雄太(柏レイソル)、杉岡大暉(湘南ベルマーレ)、DF冨安健洋(アビスパ福岡→シントトロイデン/ベルギー)といった選手たちの選出は疲労を考慮して見送られ、昨年は2つの世界大会に出場したFW久保建英(FC東京)も同様に選外となった。
さらに海外でプレーするようになったMF堂安律(フローニンゲン/オランダ)のような選手も呼べない。さらに堺の直前合宿に参加していた東アジアE−1選手権のA代表にも選ばれたMF初瀬亮(ガンバ大阪)と、昨年大ブレークを遂げた期待のFW前田大然(水戸ホーリーホック)が体調不良と負傷で離脱。さらなる戦力ダウンを余儀なくされてしまった。
勝利を目指すのは当然のこと
タイ遠征で結果を残した神谷優太(10)。サバイバルレースの第一歩が始まる 【写真は共同】
先発のフォーメーションは3−4−2−1の形がベースになりそうだ 【スポーツナビ】
日本代表のユニホームを身にまとって戦う以上は、勝利を目指すのは当然のこと。だからこそ得られるモノもある。その上で、2年後の東京五輪に向けて戦っていける、あるいは鍛えていく価値のある選手かどうかを指揮官が見極める、そういったシビアな場にもなるだろう。最初の公式戦となる今大会はチーム作りとしての第一歩であり、サバイバルレースとしても第一歩。東京五輪まで残すは2年半。長いようでいて、そう長くもあるまい。