青学・原監督、4連覇は「熱さと調和」カギ 箱根駅伝21チームの監督コメント全文

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21チームの監督が壇上に勢ぞろい。新年の箱根駅伝へ向けて抱負を語った 【スポーツナビ】

 2018年1月2、3日に開催される第94回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)に出場する全21チームのエントリー選手が10日に発表され、各チームの監督が目標や意気込みを語った。

 4連覇を狙う青山学院大の原晋監督は、今大会に向けての作戦名を『ハーモニー大作戦』と命名。10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝こそ優勝を逃したが「力はある。最後のパーツは監督の熱さと調和。しっかり指揮を執って、(復路ゴール地点の)大手町でカレッジソングを高らかに歌いたい」と意気込んだ。

 出雲駅伝を制した東海大の両角速監督は「箱根駅伝は全く別物だと思っていて、ここまで磨いてきたスピードで勝負できるかどうか」とコメント。鬼塚翔太、關颯人、館澤亨次ら“黄金世代”と呼ばれる2年生に注目が集まるが、「キーマンは4年生」と上級生の経験値に期待を寄せた。

 以下、記者会見における各チームの監督コメント。

青山学院大・原監督「キーマンは田村」

青山学院大の原監督 【スポーツナビ】

青山学院大・原晋監督 関東学連には(1万メートルの持ちタイムが)28分台のランナーが50人以上もいます。各校のエントリー上位10人の平均タイムも上がっていて、東京五輪へ非常に良い流れがきていると思います。

 我がチームなのですが……こうやって何回も座っても緊張します。『バンキシャ!』や『ミヤネ屋』に出させていただきいろいろ鍛えていただきましたけれども、やはり一番緊張感があるのは12月10日の今日、この日です。……あまりウケませんね。(会場笑)

 チームはこのように原監督の口が饒舌になると多分いいのだと思います。山対策もしっかりできているので、当日は学生が4連覇に向けて励んで力走してくれるものだと思っています。

 キーマンはやはり田村和希です。(持ちタイム)28分前半とチームのエースですので、彼をどこへ持っていくか、彼がどう走っていくかで流れが大きく変わってくるかなと思います。

東洋大の酒井監督 【スポーツナビ】

東洋大・酒井俊幸監督 チームの現状は下級生が多くエントリーをした状況で、現時点でのベストメンバーでエントリーしました。選手層は例年に比べて非常に薄いですが、目標に掲げているのは優勝争いに絡みながら最低でも3位以内。今季は10年連続3位以内という節目の年を目指しています。

 キーマンは箱根駅伝の経験者3名しかいません。経験者たちが役割を果たして流れを作り、それに加わったフレッシュなメンバーが思い切ったのびのびとした走りをしてほしいと思っています。

早稲田大・相楽監督「泥臭く粘り強い駅伝を」

早稲田大の相楽監督 【スポーツナビ】

早稲田大・相楽豊監督 現時点でのベストメンバーがエントリーできたと思ってます。今は追い込んでいる時期なので万事順調とは言えませんが、今の時点でけがや体調不良の選手がいなくて良い準備ができていると思います。

 目標は総合優勝。チームの特徴として長い距離が強い、というところがあり、出雲と全日本では少し苦しみましたが、1年間このために準備してきた選手もいますので、優勝に向けてチャレンジしたいと思います。

 今年の早稲田はすごく人数が少ないチームですが、その中で4年生部員6名しかいないなか、6名全員がエントリーできました。この上級生がキーマンになると思いますので、泥臭く粘り強く早稲田らしい駅伝を展開して頑張りたいと思います。

順天堂大の長門監督 【スポーツナビ】

順天堂大・長門俊介監督 今年のエントリーは4年生が3名と少ないですが、前回大会往路3位となったメンバーを中心に、箱根駅伝の特徴あるコースを攻略できるメンバーをエントリーできたと思っています。

 今年はどこの大学さんにもダブルエース、エースと言われる選手がいますが、本学には山にも去年経験した山田(攻)という者がいます。ダブルエースの塩尻和也と栃木渡に加えて山田攻を三本柱として、できれば往路優勝を、まずは前回以上の結果を狙ってやっていきたいと思います。

神奈川大・大後監督「4年生全員エントリーできたのは初めて」

神奈川大の大後監督 【スポーツナビ】

神奈川大・大後栄治監督 昨年度12年ぶりにシード権を取ることができました。特徴は8名の4年生全員がエントリーできたことです。私は30年くらいやっているのですが、4年生が全員エントリーできたのは初めてのことだと思います。4年生全部が入りますと大変雰囲気が良いです。締まるような雰囲気で今は過ごさせていただいています。

 キーマンはこの8名の4年生全員になろうかと思います。それぞれのタイプ、レベルはありますけれども、本当に今年は4年生のチームだなと思います。全日本では上手くいきましたが箱根は別物だと思っていて、どこが最後に抜け出すのか全く予想できない状態で。その中でも何とか往路を1番にゴールしたいなという希望と、総合で何とか3番以内では入っていきたいなと、最後の3週間調整していきます。

中央学院大の川崎監督 【スポーツナビ】

中央学院大・川崎勇二監督 チームとの特徴は、特徴がないことが特徴かなと思っています。他大学さんと比べて大砲もエースもいませんが、ただここ数年、おかげさまであまり大きなミスなくやれていることで、(会見でシード校が位置する)前列に座れているのではないかなと思います。

 今大会もミスをすると取り返しのつかないチームですので、ミスなく行えればなと思います。ただ前回大会の経験者が8人おりますので、これが唯一の強みかなと思います。うちはキーマンだらけなのですが、あえて言うなら2年生になった横川(巧)君と高砂(大地)君がどういう走りをするかで結果が変わってくるかなと思います。

日本体育大の渡邉監督 【スポーツナビ】

日本体育大・渡邉正昭監督 まず今回この大会に出場させていだけることに感謝したいと思います。ありがとうございました。チームは4年生が安定してきていて、それプラス3年生、2年生が勢いづいてきています。特に2年生がよく練習をするものですから、ここにきてグッと上がってきています。

 キーマンは、2年生の中から誰が抜け出てくるか。今はみんな力がついていますけれども、そこから誰が抜け出て走ってくれるかだと思います。まだまだ力はありませんが総合力で、全員の力で箱根を走らせていただきたいと思います。

法政大・坪田監督「本当は20名エントリーしたい」

法政大の坪田監督 【スポーツナビ】

法政大・坪田智大監督 チームの現状は非常に選手層が厚くなりまして、今回16名エントリーですが、本当は20名エントリーがしたいくらい非常に頭を痛めました。層が厚くなったぶん、チーム目標は7位ですが、一つでも上の順位を狙っていきたいなと思います。

 チームのキーとなる選手は、トラックで活躍してくれた坂東(悠汰)が一つのキーポイントになると思います。そこでしっかりと勝負をして前のところに食らいついていって、総合7位以上を目標に頑張りたいと思います。

駒澤大の大八木監督 【スポーツナビ】

駒澤大・大八木弘明監督 うちの特徴は、シーズン前半のトラックこそ記録は出ませんでしたが、夏以降しっかり練習できて、ある程度しっかりした結果が今出てきています。17年ユニバーシアードのハーフ(マラソン)で(片西景が)金、(工藤有生が)銀を取りまして。全日本も4番に入れて、それ以降だいぶ良くなってきています。箱根では3番狙いでいるとなかなか取れませんので、往路優勝を目指して総合3番以内には入りたいという思いです。

 今回は4年から1年までバランス良くエントリーができ良い感じになっています。うちのキーマンは金銀を取った片西と工藤。(彼らが)どういう走りをしてくれるかによって流れが変わるのではないかなと思っています。

東海大・両角監督「スピードはトップ」

東海大の両角監督 【スポーツナビ】

東海大・両角速監督 チームの特徴は、10000メートルの平均タイムが(出場21チーム中)トップであるように、5000メートル、1500メートルもトップだと思います。トラックでのスピードを重視して、その余勢を駆って出雲駅伝も優勝できました。

 ただ箱根駅伝は全く別物だと思っていて、ここまで磨いてきたスピードで勝負できるかどうかだと思っています。大会のキーマンはやはり4年生。特に主将の春日(千速)、また川端(千都)は3年間箱根の経験者でもありますので、二人がしっかりとけん引することが大事ではないかなと思っております。

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