武井壮の挑戦記<車いすフェンシング編> “非日常”を味わえる、不思議な魅力
車いすフェンシングに初挑戦した武井さん 【スポーツナビ】
スポーツナビは、陸上・十種競技の元日本チャンピオンでタレントの武井壮さんが車いすフェンシングを体験するNHKの取材現場に同行。収録後に、武井さんに車いすフェンシングをプレーして感じた魅力を聞いた。
突かれる恐怖を乗り越えた先に…
当初、「先端恐怖症気味だ」と弱気に話をしていた武井さんだが、終盤の実戦練習ではポイントを奪うまで成長した 【スポーツナビ】
相手との駆け引きや技術で戦うので難しいかなと思ったのですが、実際にプレーすると、突けば届く位置でプレーすることから入り口が広くて入りやすいのに、スポーツとしても奥深さがすごいんです!
例えば、陸上だと対戦相手にぶっちぎられてどうしようもなく(相手が)遠いと感じることもあるのですが、車いすフェンシングの場合、必ず剣が届く。しかも、突いた時は感触があって、「相手の剣が届いていない」「まだ突かれていない」など、一瞬の戦いなのに自分か相手かどちらの剣が速いか体感できる。それがすごく心地良く、突けた時の達成感がすごくあります。
まるで相手の思考や技術の応酬の迷路を解いたような感覚です。一突き、一突きにゴールがあって、ドラマがある。複雑な時もあれば、シンプルな時もある。さまざまな駆け引きをくぐり抜けてたどり着いた先だから、何とも言えない楽しさがあるんです。これまでに経験のない感覚でした。
負けてなお楽しいスポーツ
武井さんは剣を突かれても「楽しかった」様子。「そこに発見があるから」と負けても笑顔を見せていた 【スポーツナビ】
また、距離が近く、最初から剣が届く間合いにいるため、2人の間のヒリヒリとした緊張感も好きですね。日常では、自分に向かって剣が飛んでくることは絶対に無いですよね。フェンシングは「剣の術」。人を戦場で倒すための技術です。きちんとしたルールの中で安全な状態で、日常に無い「究極の非日常」を作り出す。そういった“非日常”がゲームとして、スポーツとして、そして鍛錬する武道・騎士道としてとても魅力的ですね。車いすフェンシングは、身近な仲間ともこの“非日常”を体験できるので、一度やってみてほしいですね。実際にフェンシングに触れれば、はまること間違いなしです。ぜひこの戦う“非日常”を皆さんに味わってもらいたいと思います。
体験後、東京パラリンピックを目指す車いすフェンサーの加納慎太郎(右端)と、角田成(右から3人目)にエールを送った武井さん 【スポーツナビ】
車いすフェンシングもそういった魅力が詰まったスポーツです。健常者スポーツしか見たことがない人や、今までスポーツをやったことが無い人はぜひ一度どれかひとつでも体験・観戦してもらいたいです。必ず自分の感性にフィットしたものがあると思いますし、今までの人生で感じたことのない感動を味わえますよ!
■武井壮プロフィール
陸上・十種競技の元日本チャンピオン。スポーツ番組やバラエティなど、テレビやラジオを中心に活躍しつつ、2015年フランスで行われた世界マスターズ陸上の4×100mリレー(M40クラス)で金メダルを獲得。今でもさまざまなスポーツにチャレンジし続けている。
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■「ひるまえ ほっと」
月〜金曜 11:05〜11:54 NHK総合(関東地域のみ)
「百獣の王」武井壮さんがパラスポーツを体験、トップアスリートとの真剣勝負に挑みます。
次回放送は10月27日(金)「車いすテニス」に挑戦! スピード&多彩なショット&高速ターン! 勝負の行方は…。どうぞお楽しみに!
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