DDTらしく、攻める姿勢を! 東京03豊本のプロレスあれこれ(19)
「DDT20周年記念ウェポンランブル〜全権・コントラ・結婚〜」試合はディーノ選手が高木社長に勝利し、DDTの全権奪取! 【写真:前島康人】
第6試合「DDT20周年記念ウェポンランブル〜全権・コントラ・結婚〜」
高木三四郎vs.男色ディーノ
どんな試合だったかというと、文字で説明するのが難解なのですが、ディーノ選手の母親や高木選手の奥さんやオネエ軍団やマッチョ軍団や百田親子(百田光雄with百田家)とケンドー・カシン選手の試合やらが絡み合い、なんだかんだでディーノ選手の勝ち。
ざっくり言うとそんな感じです。
気になる方は映像で見てください。実にDDTらしい試合でした。
そして、その結果、DDTのプロデュース全権利をディーノ選手は手に入れました。
マイクを取り、「DDTは攻める姿勢で大きくなった、攻める姿勢のまま舵(かじ)をとる」と宣言。
頼もしい限りです。
という事で今回のコラムは、これからはDDTらしく……。
「トゥナイト2」でも紹介された初期DDT
DDTは高木三四郎選手らが旗揚げし、アイデア勝負で大きくなっていきました 【写真:前島康人】
当時は小さな団体といえど、どこを見渡しても、トップの選手にはメジャー団体出身の看板となる選手がいるのが普通。そんな無名インディーレスラーがお客さんに直接、旗揚げをしていいかを問う所からDDTという団体は始まりました。
その旗揚げの4人の中の1人が現在のDDTの社長兼レスラー、高木三四郎選手。
最初からDDTという団体は知名度がない分、アイデアで勝負していきました。
すっかり定着した路上プロレスであったり、ヨシヒコ選手という空気人形激似のレスラーに試合をさせたり。呪文を使い相手を動けなくさせる選手がいたり、リングネームに練習生とつけてる選手がいたり。
これ、地味なことかもしれませんが、すごいと思いました。どんなに試合がダメでも、見ているお客さんのハードルが下がるし、なんだかんだ応援したくなる気持ちにさせるリングネーム。
選手のキャラクターだけではなく、運営的にも話題を作るために、渋谷のCLUBで定期戦を行ったり、当時流行っていたガングロのギャルたちを集めてムーブメントにしようと仕掛けたりもしていました。
テレビ朝日の深夜番組「トゥナイト2」で特集されていました。
飯伏らに憧れて入団する若手レスラーも
両国のメインを戦った遠藤哲哉選手らは飯伏選手に憧れてDDTに入団 【写真:前島康人】
そのアイデア力、そしてそれを形にする行動力は素晴らしいものでした。
中でも、男色ディーノ選手は突出した表現力、発言能力でDDTのプロレスの中心選手となっていきました。
そうして、お客さんを楽しませることにより確実にファンを増やして、味方を増やしていきました。とにかく攻め続けていました。そのおかげで今年旗揚げ20周年。おめでとうございます!
そして、団体が大きくなりゆく中で、才能のある選手が集まってきました。
特に、もともと所属であった、飯伏幸太選手の活躍により、飯伏選手に憧れてプロレスラーを目指しDDTに入る若手が増える。選手個々の身体能力も高いし試合の質も飛躍的に上がっていると思います。