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日本の金メダルは「射程圏内」
過去データから見る世界陸上リレー展望

 4日に開幕し、連日熱戦が繰り広げられている陸上の世界選手権・ロンドン大会。サニブラウン・アブデル ハキーム(東京陸協)の活躍で沸いた今大会もいよいよ終盤戦に入る。


 日本時間の12日夜から未明にかけて行われる注目競技が4×100メートルリレーだ。過去のデータから日本の入賞、メダルの可能性、そして目指すべきタイムを探った。


■日本代表チーム

サニブラウン・アブデル ハキーム(東京陸協)、多田修平(関西学院大)、ケンブリッジ飛鳥(Nike)、飯塚翔太(ミズノ)、桐生祥秀(東洋大)、藤光謙司(ゼンリン)


予選 8月12日(土)10時55分(日本時間18時55分)

決勝 8月12日(土)21時50分(同13日5時50分)

今世紀の入賞確率は「84.6%」

リオデジャネイロ五輪で史上初となる銀メダルを獲得した日本チーム
リオデジャネイロ五輪で史上初となる銀メダルを獲得した日本チーム【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

 昨年のリオデジャネイロ五輪では日本チームが米国(レース後に失格)に先着して銀メダルを獲得し、陸上関係者のみならず国民的なレベルで注目されることになった。今回のロンドンでの金メダルを期待する人も多いことだろう。


 世界選手権が始まった1983年以降の「五輪」と「世界選手権」での日本の成績をまとめると以下の通りだ。


<五輪と世界選手権での日本の成績>

1983年    不出場

1984年 五輪 不出場

1987年    準落 39.71

1988年 五輪 準落 38.90 =アジア新

1991年    予落 39.19

1992年 五輪 6位 38.77 =アジア新

1993年    準落 39.01

1995年    5位 39.33(予選で38.67のアジア新)

1996年 五輪 予落 失格

1997年    準落 38.31 =アジア新

1999年    不出場

2000年 五輪 6位 38.66(準決で38.31のアジアタイ)

2001年    4位 38.96/注1

2003年    6位 39.05/注1

2004年 五輪 4位 38.49

2005年    8位 38.77

2007年    5位 38.03 =アジア新

2008年 五輪 3位 38.15/注2

2009年    4位 38.30

2011年    予落 38.66

2012年 五輪 4位 38.35/注1

2013年    6位 38.39

2015年    予落 38.60

2016年 五輪 2位 37.60 =アジア新

・「注1」=上位国のドーピング違反で繰り上がり

・「注2」=上位国のドーピング違反で今後、繰り上がりの可能性あり


「不出場」だった3回を除き、世界選手権と88年以降の五輪には21回出場し、メダルが2回、8位以内入賞は13回を数え「入賞率61.9%」だ。21世紀以降に限れば13回中の11回が入賞で、入賞率は「84.6%」にもなる。2000年から09年には、五輪と世界選手権で8大会連続入賞も果たしている。


「世界選手権」に限ると、出場した13大会中7回入賞で入賞率は「53.8%」だが、21世紀以降では8回中6回入賞で入賞率は「75.0%」である。


 これまで15回の世界選手権での入賞回数の上位国は以下の通り。


<世界選手権・入賞回数ランキング>

1位)10回 ジャマイカ

2位)8回  米国、ドイツ

4位)7回  イギリス、カナダ、日本

7位)6回  イタリア、ブラジル、フランス

10位)5回 トリニダード・トバゴ、ポーランド


 なお、米国は、メンバーの走力からして、「普通に走れれば、メダル率100%」であろうが、15回のうち7回が「失格(3回)」か「途中棄権(4回)」に終わっている。

鍵はやはり「お家芸」バトンのパスワーク

日本はバトンのパスワークを強みとし、タイムを縮めて世界と渡り合ってきた
日本はバトンのパスワークを強みとし、タイムを縮めて世界と渡り合ってきた【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

 今回の代表にはならなかった選手も含め、17年の日本の100メートルは、10秒0台が6人もいて、10傑平均は10秒117(7月31日現在)となった。従来の最高であった16年の10秒181をシーズン前半にして大きく上回っている。


 それと比較するために、ロンドン世界選手権に出場する16カ国について、7月30日判明分の17年の100メートルのシーズンベストを以下にまとめてみた。


 なお、10秒05で2位の山縣亮太(セイコー)は今回の代表にはなっていないが、他国と同じ条件で比較するためにデータに含めた。同様に他国にも上位選手で今回の世界選手権の100メートルや400メートルリレーの代表になっていない選手の記録が含まれているかもしれない。また、参考までに「補欠」も含めた6位までの記録と「10傑平均記録」も付記した。「四継」を占うための目安になりそうだ。なお、今回出場資格を得られなかった南アフリカのデータも参考までに付記した。


<2017年・国別の100メートル上位4人の比較>

・「上位6人の記録」と「10傑平均」も記載。

順位)4人計(4傑平均)国名      1位  2位  3位  4位  5位  6位  10傑平均記録

1位)39.63( 9.908)米国     9.82  9.93  9.93  9.95  9.97  9.98 1位) 9.961

2位)39.82( 9.955)ジャマイカ    9.90  9.95  9.98  9.99 10.02 10.06 2位)10.029

3位)40.11(10.028)イギリス     9.98  9.99 10.06 10.08 10.09 10.12 3位)10.093

4位)40.23(10.058)日 本     10.04 10.05 10.06 10.08 10.08 10.08 4位)10.117

5位)40.45(10.113)カナダ     10.01 10.12 10.15 10.17 10.18 10.20 5位)10.213

6位)40.49(10.123)トリニダード・トバゴ 10.08 10.10 10.15 10.16 10.19 10.28 6位)10.232

7位)40.55(10.138)フランス     9.97 10.18 10.19 10.21 10.28 10.35 8位)10.269

8位)40.60(10.150)中 国     10.06 10.09 10.21 10.24 10.29 10.32 7位)10.261

9位)40.72(10.180)キューバ    10.00 10.17 10.26 10.29 10.36 10.36 10位)10.311

9位)40.72(10.180)トルコ      9.97 10.10 10.17 10.48 10.51 10.56 15)10.435

11位)40.74(10.185)アンティグア・バーブーダ10.05 10.17 10.24 10.28 10.32 10.62 16位)10.477

12位)40.82(10.205)バルバドス   10.16 10.17 10.22 10.27 10.37 10.38 12位)10.387

13位)40.87(10.218)ドイツ     10.10 10.23 10.26 10.28 10.29 10.30 9位)10.282

14位)41.12(10.280)バハマ     10.18 10.21 10.35 10.38 10.38 10.46 14位)10.406

15位)41.14(10.285)オーストラリア 10.22 10.27 10.32 10.33 10.36 10.40 11位)10.365

16位)41.20(10.300)オランダ    10.19 10.31 10.32 10.38 10.38 10.40 13位)10.396

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不出場 39.87( 9.968)南アフリカ 9.92  9.94  9.95 10.06 10.08 10.12   10.090


 上記の通り、「上位4人の合計記録」で日本は16カ国中の「4位」に位置する。代表になっていない山縣を除くと合計タイムは0秒03ダウンして「40秒26」になるが順位は変わらない。なお、上位4人の合計記録で日本を上回る南アフリカが出場しない。


 100メートルの合計タイムの比較では日本は「メダルに届かない」ことになるが、そこは日本の「お家芸」ともいえるバトンのパスワークでカバーすることになる。

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