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世界水泳3連覇へ、瀬戸大也の視界は良好
4年前の爆発力求めて原点回帰

 水泳の世界選手権(以下、世界水泳)が7月14日、ハンガリーのブダペストで開幕する。競泳(23日〜30日開催)の日本代表に選ばれた、全25選手の大会への思い、これまでのストーリーとは。全25回連載の第19回は、個人メドレー、バタフライに出場する瀬戸大也(ANA)を紹介する。


■瀬戸大也を知る3つのポイント

・世界水泳の400メートル個人メドレー(以下、4個メ)を2連覇中。

・リオデジャネイロ五輪(以下、リオ五輪)の4個メでは銅メダルを獲得。

・今季のテーマは「原点回帰」。爆発力を取り戻すために積極的に試合に出場。

五輪の悔しさは、五輪でしか返せない

ライバル・萩野不在のなか、前回2015年の世界水泳で4個メ2連覇を達成した瀬戸
ライバル・萩野不在のなか、前回2015年の世界水泳で4個メ2連覇を達成した瀬戸【Getty Images】

 この春に大学を卒業し、社会人として初めて臨んだ4月の日本選手権と5月のジャパンオープン。瀬戸大也は国内での2つの大きな大会を終え、「すごく流れに乗ってきていると思う」と充実の表情で世界水泳への意気込みを語っていた。充実の要因は、ライバル萩野公介(ブリヂストン)に400メートル個人メドレー(4個メ)で2連勝して収めた2つの優勝だ。


 昨年のリオ五輪で銅メダリスト(4個メ)となった瀬戸だが、萩野は同種目で金メダルを獲得した。瀬戸は、レース直後にこう語っている。


「この五輪の悔しさ、借りは五輪でしか返せないと思う。ここから4年間、世界選手権などいろいろ試合があるので、また良いレースができるように自分はトレーニングを頑張らないと」


 五輪後、瀬戸は梅原孝之コーチとすぐさまミーティングを実施。東京五輪を見据え、いち早く再出発をした。このとき話し合った今季のテーマは「原点回帰」。梅原コーチも「バルセロナのイメージで、というのが今年のプラン」と狙いを話す。


 バルセロナで行われた2013年の世界水泳、当時大学1年だった瀬戸は高地合宿をせずに大会直前まで精力的に試合に出場。レース感覚を磨いて大会に臨んでいた。すると本命の4個メで、持ち味である「爆発力」を発揮し初優勝。200メートル時点で1位の萩野に2秒19も引き離されていたが、驚異的な追い上げを見せての金メダルだった。当時の「爆発力」を取り戻すために、今季は通例となっていた高地合宿を見送り、レース感覚を養いながら調整を進めている。

「原点回帰」で調整は順調

東京五輪での金メダル獲得に向けて、私生活にも変化が出てきたという瀬戸(右)
東京五輪での金メダル獲得に向けて、私生活にも変化が出てきたという瀬戸(右)【写真:田村翔/アフロスポーツ】

 リオ五輪後、環境にも大きな変化があった。社会人になったこともあり、オフを増やして練習1回の質を高めることに集中。私生活でも競技第一に行動するようになった。「東京で金を取るために逆算して行動する必要がある。若いから好きなものを食べたい時期ですが、戦うために食事をするという考え方が最近できていると思う」と梅原コーチも目を細める。


 目指すは世界水泳での4個メ3連覇。原点回帰の方針は今のところ順調な様子で、6月中旬のイタリア・セッテコリ杯で4個メの自己ベストを更新(4分7秒99)するなど結果も出始めている。


「社会人として勝負にこだわっていきたい。『勝つ』というのがアスリートの根本的なところ。いっぱい試合に出て、レースでのタフさを磨き、感覚を研ぎ澄ましながらレーサーになって世界水泳に臨みたいです」


 5月には飛び込み選手の馬淵優佳と入籍するなど私生活も順調な瀬戸。ブダペストで4年前のような爆発的な泳ぎを見せ、五輪を見据えた最初の1年で弾みをつけることができるか。東京五輪の競泳は20年7月25日に開始予定。東京での「金」獲得までは、あと3年だ。


(文:澤田和輝/スポーツナビ)

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