IDでもっと便利に新規取得

ログイン

14の日本記録持つ女子高生・池江璃花子
先輩引退で変化「私が頑張らなければ」

 水泳の世界選手権(以下、世界水泳)が7月14日、ハンガリーのブダペストで開幕する。競泳(23日〜30日開催)の日本代表に選ばれた、全25選手の大会への思い、これまでのストーリーとは。全25回連載の第18回は、女子自由形、バタフライなどに出場する池江璃花子(ルネサンス亀戸)を紹介する。


■池江璃花子を知る3つのポイント

・「14」の日本記録を保持。

・4月の日本選手権では女子として史上初の5冠を達成。

・バタフライと自由形を得意とする女子高生スイマー。

日本記録連発も世界の壁は厚く

今年の日本選手権で5冠、ジャパンオープンでは4冠を達成した池江璃花子。高校2年にして2度目の世界水泳に出場する
今年の日本選手権で5冠、ジャパンオープンでは4冠を達成した池江璃花子。高校2年にして2度目の世界水泳に出場する【写真:築田純/アフロスポーツ】

 池江璃花子はこれまで数々の記録を塗り替え続けてきた。今月17歳になったばかりの現在、保持している日本記録の数は長水路・短水路を合わせて「14」。長水路の個人種目にしぼると、50・100・200メートル自由形と、50・100メートルバタフライの5種目になる。この5つの記録すべてが、リオデジャネイロ五輪(以下、リオ五輪)が行われた2016年から今年の始めにかけて樹立されたもので、今まさにノリに乗っている女子高生スイマーの1人でもある。


 中学進学とともに頭角を現した池江は、2年時の日本選手権において出場全種目で決勝に進出。翌年の同大会では50メートルバタフライの日本王者となる。50・100・200メートル自由形でも3位に入り、世界水泳代表に初選出された。若くして日本トップスイマーの仲間入りを果たした池江だったが、世界に出るとやはり壁は厚かった。


 中3の夏に出場した世界水泳(ロシア・カザン)では、リレーでリオ五輪の出場権獲得に貢献はしたが、個人種目の50メートルバタフライで予選敗退。7種目にエントリーした翌年のリオ五輪では、100メートルバタフライで予選から日本記録を連発する好調ぶりを見せたものの、メダルには及ばず5位(編注:着順は6番も、レース後に他選手のドーピングが発覚し繰り上げ)。その他の個人種目では決勝進出すらかなわなかった。

立場の変化 芽生えた自覚

同じく世界水泳代表の長谷川涼香(左)ら女子高生スイマーのなかでも、池江の実績、経験は飛び抜けている
同じく世界水泳代表の長谷川涼香(左)ら女子高生スイマーのなかでも、池江の実績、経験は飛び抜けている【写真:築田純/アフロスポーツ】

 リオ五輪後、これまで池江と熱戦を繰り広げてきた内田美希、星奈津美ら先輩たちが次々に引退。日本の女子競泳界をリードする立場になって迎えた17年シーズン、池江の心境にも変化が現れた。


「今年は(先輩たちが不在で)日本選手権という感じがしない。私が頑張らなければいけないなと感じています。下からもいろいろな選手が出てきているし、3年後を見据えてしっかり気を抜かないようにしたい」


 こう自覚を持って臨んだ4月の日本選手権では、女子として史上初の5冠を達成した。続く5月のジャパンオープンでも出場種目で全勝し4冠。しかし、両大会で目標としていた「1種目でもいいから自己ベスト更新」は達成できずに終わった。


「体力や実力が去年の夏(=リオ五輪時)より少し落ちたのが要因かなと思います」


 全勝ながらも悔しさをにじませていた池江。すぐさま世界水泳へと気持ちを切り替えた。


「今年はしっかりと世界水泳でメダルを狙うという気持ちを持っています。特にバタフライは意識しています」


 まだ高校2年の池江にとって、今年の世界水泳は今後より強くなっていくための通過点に過ぎない。伸びしろを感じさせるレースをブダペストで見せてくれるはずだ。


(文:澤田和輝/スポーツナビ)

スポーツナビ

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

スポナビDo

新着記事一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント