久保建英「こういう思いは最後にしたい」 U-20W杯 ベネズエラ戦後の選手コメント

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「こういう思いはこれを最後にしたい」と語った久保。今後に向けて一層の努力を誓った 【写真:田村翔/アフロスポーツ】

 サッカーU−20日本代表は30日、韓国の大田ワールドカップ(W杯)スタジアムでU−20W杯決勝トーナメント1回戦のベネズエラ戦に臨んだ。試合は90分で決着がつかず、延長戦の末、0−1で敗戦。日本は惜しくもベスト8進出を逃した。

 試合後、15歳で今大会に出場した久保建英は、「期待には応えられなかったので、自分としては本当にふがいない」と悔しさをにじませた。久保は自身が招集される可能性のあるU−17W杯(10月にインドで開催)に向けて、「こういう思いはこれを最後にしたいと思っているので、まだまだ先の話ですけれど、選ばれたらこういう終わり方はしたくないので、もっともっと努力していきたい」と意気込みを語った。

久保建英(FC東京)

「内山監督には感謝の言葉しかない」

(試合を振り返っての印象は?)延長戦までいって負けてしまったという結果は、悔やむこともできないですし、「もう終わってしまったな」という感じですね。まだ正直、終わってから時間も経っていないので考えられないです。

(年長の選手に混ざって出たことはかけがえのない経験になったのでは?)チームとして出ているので、自分の経験になろうがなるまいが、しっかり1試合1試合を大切にしてきたんですけれど、今日はあまり収穫もなく……。もう帰るしかないんですけれど、本当に残念です。

(ここまで大きな期待、注目を背負いながらのプレーは初めてだったと思う。重く感じた?)気にせずやっていたつもりでしたけれど、期待には応えられなかったので、自分としては本当にふがいないですね。

(内山篤監督は悔しさを糧にまた次の舞台で頑張ってほしいと話していた)本当に自分なんかに声を掛けてくれて、この大会に呼んでくれて、内山監督には感謝の言葉しかないです。(これからどう成長していきたい?)帰ってからまたしっかり考えたいと思います。

(10月にはU−17W杯もあるが)そこもいったん帰ってからになると思います。こういう思いはこれから先に何度もあると思います。でも本当にこういう思いはこれを最後にしたいと思っているので、まだまだ先の話ですけれど、選ばれたらこういう終わり方はしたくないので、もっともっと努力していきたいです。努力の一言に尽きます。

堂安律(ガンバ大阪)

「ベスト4はいけると思っていた」という堂安。精度の低さを課題に挙げた 【写真:田村翔/アフロスポーツ】

「精度の低さが出た」

(試合の感想)自分たちの精度の低さというか、ただただ無念というか。悔しさが残ります。(中2日で体の重さもあった?)ありましたが、それは言い訳にできないので。自分たちの実力のなさが出たと思います。

(立ち上がりの課題は克服できていたが)立ち上がりも良かったですし、前半0−0というのは想定内。プランどおりに進められていたので、あとは攻撃陣の得点だけでした。自分の責任かなと思います。(なぜ点が取れなかったと思う?)シュートが少なかったですし、バイタルエリアに入っていく回数が少なかったです。そこに至るまでに(ボールを)失うシーンも多かったですし、精度の低さが出たと思います。

(大会で得たことは?)個人的にはできると思いましたが、それは大会前から自信がありました。想定内と言えば想定内ですけれど、チームとしてもっと機能すると思っていました。ベスト4はいけると思っていたので、「こんなにあっけなく終わるんだな」という……。あまり負けた感じがしないですね。

(今日は良い出来だったのに勝てなかった?)内容はそんなに良くなかったですね。(こういう部分が通用したという発見は)ゴールが取れたことは大きかったです。外国の選手とかは特に数字にこだわっていると思いますし、今年に入ってから意識したことなので 、それに関しては良かったなと思います。

中山雄太(柏レイソル)

大会途中からキャプテンマークを巻いた中山(3番)。守備ラインの駆け引きで得るものがあったと語る(写真はウルグアイ戦) 【写真:田村翔/アフロスポーツ】

「守備の統率で得るものがあった」

(プラン通りの試合運びは、4試合目で初めてだったのでは?)そうですね。前半も耐えて絶対に自分たちの時間がくると話していたので、結果に出なかったのが悔しいです。(岩崎悠人を生かそうと工夫していたが)相手の守備の仕方で、悠人の前、(高木)彰人の前が空くのが分かっていたんですけれど、そこにもっとボランチを絡めたり、自分たち(センターバック)が(パスを)出せるから、もっとボランチを押し出したりする場面が増やせたら良かったなと思いますね。

(自分のプレーとしては良かったという思いはない?)ビルドアップの部分はベースだと考えていたので、そこから先のプレーを要求したり、自分が思い描いていたことを伝えたりというのがもっと早い段階で欲しかったですし、そこはまだまだだと思います。

(このチームはどういうチームだった?)個性がある選手が多いですし、個性がかみ合えば良いところが多いですね。(解散してしまうのがもったいない?)そうですね。あとはいま悔しい気持ちでいっぱいですけれど、この先自分たちに求められるのは五輪になります。7月には(AFC U−23選手権の)1次予選が始まります。そこでこのメンバーかは分かりませんが、そこを目指してやっていくと思うので、自分もまずはそこに立てるようにやっていきたいと思います。

(個人的に一番成長した部分は?)自分が自チーム(柏)で出ていた時は最年少ですけれど、ここでは最年長でやってきて統率力を求められます。チームでも求められてはいるんですけれど、ここでは年上という立場でやれているので、(ディフェンス)ラインも自分の駆け引きで皆が付いてきてくれます。そういうところでは得るものがあったんじゃないかと思います。(キャプテンマークを巻いたことについて)別に(マークが)なくてもっていうのもありますけれど、付けてからより感じるところもありました。付けた試合で勝ててないですし。今日の試合は少し自信がありましたけれど、グループステージは自分たち最終ラインのミスが多かったので、そこは悔いの残るところが多かったですね。

(この4試合で自分が成長していく感覚はあった?)試合を重ねることで自分が成長していくこともそうですし、課題も見えてきました。そういう部分ではネガティブよりもポジティブになる要素が多くて、今日負けてしまったのが本当に悔しいです。

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