鍵を握る古賀と石井のサーブレシーブ率 データで見るVファイナル展望<女子>

スポーツナビ
 2016−17シーズンのV・プレミアリーグ女子優勝チームを決めるファイナルステージが17日と18日に行われる。ファイナルに駒を進めたのはファイナル6で1位となったNECレッドロケッツと、ファイナル3で日立リヴァーレを下した久光製薬スプリングスだ。

 スポーツナビでは、ここまでの戦いのデータを集計し、今季のNECと久光の特徴を分析した。本日始まるファイナルを前に両チームの傾向を知っておくと、リーグ女王を決める頂上決戦をより楽しめるかもしれない。

アタック失点が少なく、決定力が高い2チーム

【画像:スポーツナビ、ロゴ提供:Vリーグ】

 まずはレギュラーラウンド全84試合の戦いから振り返ってみたい。順位こそ1位NEC、2位が久光、3位が日立となったが、上位3チームの通算ポイントは43ポイントで並んでおり、力は拮抗(きっこう)している。この3チームの強さが数字として表れたのが、「アタック決定率」の高さと「アタック失点率」の低さだ。3チームとも「アタック決定率」のリーグ平均36.3%を上回っており、「アタック失点率」はリーグ平均の9.4%よりも低く抑えることができている。3チームの中でも、より「アタック失点率」の低いNEC(7.8%)と久光(8.3%)がファイナル進出を果たした。

 さらに、この2チームは「アタック効果率」で見てもリーグ平均27%に対してNEC30.0%、久光30.1%と高く、「レセプション(サーブレシーブ)でAパス、またはBパスが返る確率」もNEC81.6%、久光82%と高い数値を残している(リーグ平均は79.4%)。安定したレセプションを基盤に、高い攻撃力を発揮したチームが上位に入ったといえる。

※効果率:「(得点数−失点数)/打数」。得点だけではなく失点も加えて攻撃面での貢献度を総合的に評価する指標

サイド攻撃では、NECが優勢か?

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 次に、チームをNECと久光に絞り、選手個別の数値を見ていく。サイド攻撃について、NECで最も「アタック決定率」が高いのがニコロバ・エミリヤの41.6%だ。ニコロバに次いで高い古賀紗理那が36.6%とリーグ平均と同じ数字を記録しており、近江あかり(35.3%)、柳田光綺(34.7%)も近い数値を残した。

 一方の久光は長岡望悠が45.2%と突出して高い数値をたたき出しているが、新鍋理沙(34.8%)、野本梨佳(32.8%)、石井優希(31.5%)はサイドアタッカーのリーグ平均を下回る。長岡は3月4日に行われたNEC戦で負傷交代しており、ファイナルでも欠場が濃厚だ。サイド攻撃では、絶対的エースを欠く久光に対し、各選手が安定した数値を残しているNECが優勢となるかもしれない。

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