【UFC】単なる“ロンダを倒した女”ではない! ホリー・ホルムが正念場の王者決定戦

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ホルム、女子初の2階級制覇なるか

2階級制覇に臨むホルム(右)。ただの「ロンダを倒した女」を払拭できるか!? 【Zuffa LLC】

 日本時間2月12日(日)に開催される「UFC 208」のメインイベントでは、新設のUFC女子フェザー級(145パウンド、65.8キロ未満)王者決定戦、ホリー・ホルム(現女子バンタム級ランキング2位/米国)対ジャーメイン・デ・ランダミー(同10位/オランダ)の一戦が行われる。

 ホルムといえば、2015年11月の「UFC 193」で当時の絶対女王ロンダ・ラウジー(米国)に初めて土を付けた、あの鮮烈なノックアウトシーンがファンの脳裏から離れない。振り返ってみれば、ラウジーを壊してしまったのはあのハイキックだったと、評価は高まる一方だ。しかし、ホルムはそのことについて大会前記者会見で次のように語っている。

「私は“ロンダからベルトを取った選手”ということだけで、人の記憶にとどまりたいとは思わない。私はあくまでも、与えられた場でできる限りの全力を尽くしたのか、自分を納得させることができるアスリートでありたい。その証明のためにも、このフェザー級ベルトはぜひとも獲得する」

打撃のエキスパート同士による戦い

衝撃のハイキックでラウジーを壊したホルムだが、ボクシングでの実績はレジェンド級だ 【Zuffa LLC】

 実際にホルムは、単なる“ロンダを倒した女”ではない。プロボクシング戦績33勝2敗3分、3階級でチャンピオンとなり、のべ18回防衛。05年、06年には、老舗雑誌『リングマガジン』で最優秀女性ファイター賞を連続獲得しているという、とんでもないレジェンドボクサーなのだ。

 アルバカーキーに生まれ育ったホルムが格闘技をするようになったきっかけは、エアロビクス教室に通ったことだった。その教室のインストラクターが、現ジャクソン・ウィンクルジョンMMAアカデミーの打撃コーチ、マイク・ウィンクルジョンだったのである。

対戦相手のデ・ランダミーも無敗のキックボクサー。打撃のエキスパート同士による戦いになりそうだ 【Zuffa LLC】

 対戦相手のデ・ランダミーも、ムエタイ、キックボクシング戦績46勝0敗、王座を10回防衛しているというから、この試合はまさに打撃のエキスパート同士による居合い抜きのような試合になりそうだ。ウィンクルジョンはこの試合を次のように予想している。

「ホリーはワンパンチでKOするタイプではないし、デ・ランダミーもディフェンスがしっかりしているから、この試合はホリーがデ・ランダミーをボディ打ちで徐々に削っていき、最終的に決定打がさく裂するような展開になると見ている。私の予想は4ラウンド、ホリーのノックアウト勝ちだ」

 ホルムが勝てばUFCとしては4人目、女子としては初の2階級制覇となる。ホルムにはこの新しい階級を引っ張っていくような試合が期待されるところだ。

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