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有力1年生を軸に躍進を狙う東海大
注目は序盤の鬼塚、關の走り=箱根駅伝

両角監督は1区鬼塚をキーマンに挙げる

1年生を軸に大躍進を目指す東海大
1年生を軸に大躍進を目指す東海大【写真は共同】

 今年度の駅伝シーズン、春に有力1年生が多く加わったことで注目を集めてきた東海大。29日に発表された箱根駅伝の区間エントリーでも10区間中5区間に1年生が名を連ねた。

「エントリーした選手は、経験はなくとも、力はある選手たち。失敗を恐れず、思い切って走らせ、そこで波に乗りたいという考えです。そして上級生が後半区間でうまく順位をまとめてくれるのが理想の展開です」


 両角速東海大駅伝監督はそう語る。目標順位は3位。各大学の主力が集まる主要区間のほとんどを1年生が占めるオーダーとなったが、中でも指揮官が今大会のキーマンとして名前を挙げたのが1区の鬼塚翔太だ。


 出雲、全日本とも1区を担い、それぞれ区間2位と区間10位。出雲は終始、トップに近い位置をキープし、チームに流れを引き込んだが、全日本では東洋大のエース・服部弾馬(4年)の中盤のペースアップに対応できず順位を落とした。だが11月の上尾シティハーフマラソンで62分03秒のU20日本歴代2位の記録の好走。トラックのスピードに自信を持つ鬼塚だが、ロードの20キロにも対応できる手ごたえをつかみ、箱根への不安を払しょくしている。


 今回の1区には全日本同様、東洋大・服部もエントリーされた。全日本のようにどこかで揺さぶってくることは間違いないと思われるが、そこに対応できるかがポイントのひとつとなる。だが終盤まで先頭集団につければ、鬼塚のラストのスプリント力は高いだけに、上位で中継できる可能性は高い。

2区には駅伝での強さを証明している關を配置

出雲駅伝では3区区間賞を獲得した關。箱根では“花の2区”で重責を担う
出雲駅伝では3区区間賞を獲得した關。箱根では“花の2区”で重責を担う【写真:アフロスポーツ】

 そして2区でタスキを受けるのが關颯人。7月に行われたU20世界選手権1万メートルに鬼塚と共に出場しており、出雲ではエース区間の3区で区間賞を獲得した。1年生ながらエースの座は揺るぎないものにしている。


 關の駅伝での強さはすでに証明済みだ。昨年度の全国高校駅伝1区では現在のチームメイトである羽生拓矢とのデッドヒートを制し区間賞。さらに1月の都道府県駅伝5区では7位でタスキを受け、追う展開となったが冷静にレースを組み立て、区間賞を取っている。10月の出雲3区でもトップに立った後、青学大・下田裕太(3年)の引き離しに成功しており、どんな展開になっても力を発揮できる点が強みだ。


 地元、長野県の八ヶ岳でトレイルランニングに親しんでいたこともあり、起伏のあるコースに対応できる点も2区向きだろう。不安があるとすればこれまで10キロを越えるレース経験がない点か。しかし關は「練習では20キロ以上もしっかり走れていますので、今は不安よりも、どれだけ走れるか楽しみという感じです」と自信を見せる。2区の日本人1年生最高記録はかつての東海大のエース・伊達秀晃が作った68分04秒。その更新がターゲットになりそうだ。

加藤康博
1976年埼玉県生まれ。スポーツライター、ノンフィクションライター。国内外の陸上競技に加え、サッカー、ラグビー、アメリカンフットボールといった“フットボール全般”の取材をライフワークとする。スポーツだけでなく、「スポーツの周辺にある物事や人」までを執筆対象としている。著書に『消えたダービーマッチ』(コスミック出版)

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